▲古馬になったコントレイル(左)とサリオスが再戦! (C)netkeiba.com
2歳時から両雄として注目を集めた、コントレイル(栗東・矢作厩舎)とサリオス(美浦・堀厩舎)。クラシックの皐月賞、ダービーはコントレイルに軍配があがり、秋はコントレイルが菊花賞からジャパンC、サリオスはマイルCSと、別路線を歩みました。この大阪杯は久しぶりの再戦の場に。
そこで、両馬の成長を見続けてきた東西の現場記者が、若馬時代の特徴から古馬になっての進化まで詳細に検証。「阪神内回り2000m」の適性も踏まえながら、今回もコントレイルが圧倒するのか、はたまたサリオスの逆転劇となるのか、見解を明かします!
栗東レポート「血統的なものか? 変化を見せているコントレイル」
▲菊花賞を勝利、無敗の三冠馬となったコントレイル(内) (C)netkeiba.com
GI勝ちを含む3戦3勝でクラシックに挑んだ両雄。皐月賞とダービーの直対で敗れたサリオスは路線変更を余儀なくされ、三冠馬コントレイルの引き立て役となった。古馬になって逆転はあるのか。それともコントレイルが日本最強の道をまい進するのか。興味は尽きない。
大阪杯の舞台なら逆転があるかもと感じていた。それは皐月賞が半馬身差ということもある。上手に立ち回ったサリオスに比べると、最内枠から外をぶん回したコントレイルは苦しいレース運び。
それが接戦になった要因だが、適度に上がりが掛かることやポジショニングで優位に立てるコース形態ならサリオスにもチャンスはある。フットワークや姿形から1600m〜2000m向きがサリオス。1800m〜2400m向きがコントレイルのイメージだ。
しかし、ここに来てコントレイルに変化が見られる。これは血統的なものかもしれない。母ロードクロサイトは乳酸のたまりやすいピッチ走法で硬さのある短距離馬。産駒もダートで活躍しているバーンフライなどがいる。ただ父の特徴を出す傾向があり、ディープインパクトの軽さや切れは継承した。
クラシック戦線は中長距離を戦い抜くための調整。それが馬体に表れるが、古馬になればパフォーマンスの高い舞台を探る作業となる。年齢を重ねることで血統の本質が適性となって表面化するのは明け4歳になってからが多い。