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その道悪巧者ぶりは目を瞠るほど

  • 2021年04月05日(月) 18時00分

先週の血統ピックアップ



・4/4 大阪杯(GI・阪神・芝2000m)

 果敢にハナを切ったレイパパレが最後の直線で後続を突き放し、4馬身差で逃げ切りました。デビュー以来6戦全勝です。人気を集めたコントレイル、グランアレグリア、サリオスはそれぞれ3、4、5着に敗れました。

 昼ごろから降り始めた雨の影響で馬場コンディションは「重」。その巧拙が明暗を分けました。レイパパレは422kgと小柄な牝馬ですが、その道悪巧者ぶりは目を瞠るほどで、手綱を抑えたまま力強いピッチ走法でスイスイと進んで後続を寄せ付けませんでした。

 ホープフルSとCBC賞を勝ったシャイニングレイの全妹で、母シェルズレイはローズS2着、チューリップ賞2着などの成績があります。母の全弟ブラックシェルはNHKマイルC2着、日本ダービー3着。浦河の蠣崎牧場が生産したオイスターチケット(父ウイニングチケット)を、2000年の北海道5月3歳トレーニングセールで金子真人さんが700万円(税抜)で落札。そこから日本有数の名牝系に発展しました。

 ソダシが出たシラユキヒメの一族にしてもそうですが、ごく平凡なファミリーをグレードアップさせていく金子真人さんの手腕は、もはや“マジック”としか表現しようがありません。それはデピュティミニスター、サンデーサイレンス、ミスタープロスペクターへの絶対的な信頼感がベースにあるように思います。レイパパレの馬主はキャロットファームですが、父ディープインパクト、母シェルズレイ、母の父クロフネ、2代母オイスターチケットはすべて金子真人さんの所有馬(法人名義も含む)です。

・4/3 ダービー卿チャレンジトロフィー(GIII・中山・芝1600m)

 後方追走から外を回って追い上げたテルツェットが直線で力強く伸び、初の重賞タイトルを獲得しました。昨年8月、1勝クラスの村上特別を勝ってから4連勝と勢いが止まりません。通算成績は6戦5勝。

 大阪杯のレイパパレと同じく小柄なディープインパクト牝馬で、こちらは418kgしかありません。ディープインパクト産駒のJRA平地重賞勝ち馬は129頭出ていますが、最も軽い馬体重だったキャンディバローズ(2015年ファンタジーS/412kg)から数えて3位タイです。

 テルツェットの母ラッドルチェンドは、リアルスティールとラヴズオンリーユーの半姉。したがって、テルツェットはこの兄妹と4分の3同血の関係(父が同じで母同士が親子)になります。デインヒルが入ったディープインパクト産駒はマイル戦に強いという傾向があります。仮にヴィクトリアマイルに矛先を向けたとしてもいい勝負になりそうです。

今週の血統注目馬は?



・4/10 難波S(3勝クラス・阪神・芝1800m)

 ディープインパクト産駒は阪神芝1800mで連対率29.3%。2011年以降、当コースで産駒が20走以上した62頭の種牡馬のなかで第1位。132勝という勝利数は2位キングカメハメハ(34勝)を98勝も上回る断然1位です。

 当レースにはファルコニアとカフジジュピターの2頭が登録しています。前者は昇級初戦ですが、3歳春に京都新聞杯3着、スプリングS4着と重賞で上位争いをした実績があります。今回はハンデ戦でもあり、いきなり通用してもおかしくありません。

今週の血統Tips



 4月3日、米ケンタッキー州キーンランド競馬場で行われたブルーグラスS(米G2・ダ9ハロン)は、昨年の米最優秀2歳牡馬チャンピオンのエッセンシャルクオリティ(Essential Quality)が快勝し、デビュー以来の連勝を「5」に伸ばしました。父タピットは3年連続米リーディングサイアーとなった名種牡馬で、日本ではラニの父、グランアレグリアの母の父として知られています。

 注目すべきは2代母がコントライヴ(Contrive)であること。同馬は無敗の三冠馬コントレイルの3代母でもあります。日米双方でまったく同じ時期にトップクラスの活躍馬が誕生するのはおもしろい偶然です。

 すでに昨年の秋、アメリカの秋季セリでこの牝系から誕生した馬が高値で取り引きされていました。もし仮にエッセンシャルクオリティがケンタッキーダービーを勝てばこの動きはさらに加速しそうです。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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