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「あんなに差をつけるなんて…」小牧騎手もビックリ! 8馬身差の圧勝劇

  • 2021年04月06日(火) 18時03分
太論

▲ニホンピロスクーロを勝利に導き今年3勝目を挙げた小牧騎手(c)netkeiba.com


先週の明石特別ではニホンピロスクーロで逃げの一手を打ち、8馬身差の圧勝劇! 「あんなに差をつけるなんて…」と小牧騎手もビックリの鮮やかな逃走劇でした。今週の『太論』では、その明石特別のほか、先週の2鞍を回顧。先週の報告に届いた反響も語ってくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

先週の報告の反響が……もう大変やで(苦笑)


──ニホンピロスクーロで明石特別(4月4日・阪神9R・4歳上2勝クラス・芝2000m)を勝利、おめでとうございます!

小牧 ありがとう。強かったねぇ。

──8馬身差の圧勝劇でしたね。正直、ビックリしました。

小牧 あんなに差をつけるなんてね。久しぶりに味わう気持ちよさやった。ラチ沿いは荒れていないので、そこを狙って乗りました。思った通りになったわ。でも、あんなにスタートを出てくれるとは思わんかったね。

──スッと行き脚がつきましたものね。

小牧 うん。ゲートを出た瞬間、(ハナに)行こうと思いました。3枠のエールブラーヴが行くんかなと思っていたけど、スクーロのほうが1馬身前に出ていたからね。

──前走後に「もっと前々で運びたい」とおっしゃっていましたが、ハナも視野に入っていたんですか?

小牧 いや、2番手で競馬をしようかなと考えてた。どちらにしても、スタートだけは決めなアカンと思っていたけど、思った以上に決まったね。

──今回の逃げは、前半1000m通過が61秒8。そこから徐々にペースを上げていきながら後続に脚を使わせて。絶妙なペース配分でしたね。

小牧 そうやった? まぁあんまり落とし過ぎたら絡んでくるから、ちょうどいいくらいのペースを意識しました。馬もね、気持ちよく楽に走ってましたわ。もともとダートのときは前に行く馬やったからね。

──直線で後続を引き離していることは、ターフビジョンで確認されていたんですか?

小牧 うん。それ以前に、足音が全然しなかったから。でも、油断したら止めてしまうところがある馬なので、気を抜かせないように乗ってました。最後は余裕を持ってゴールしたけどね。

──スローとはいえ、上がりは11秒8-11秒5-12秒0。余裕を残してのゴールを思えば、なかなかの脚でしたよね。

小牧 そうやね。やっぱり脚は持ってる。3勝クラスに上がっても楽しみや。なにより、ゲートが落ち着いてきたのがいい傾向。スッと出ることができれば、狙った位置を取れる可能性も高くなるからね。最近はね、これまで以上にスタートに気を遣って乗ってます。

──スクーロに限らずということですか?

小牧 そうそう。ほかの馬も最近は出るようになってるでしょ? 気持ちやね、やっぱり。最近は一鞍入魂みたいな日が多いから。

──騎乗数が減ったことは否めませんが、そんななかでも、コンスタントに馬券圏内にきています。人気を問わずですからね、すごいことだなと思います。

小牧 人気はわからんけど、僕としては、チャンスがあると思える馬ばかり。そのチャンスを何とか生かそうと思って、一生懸命に乗っているだけです。

──日曜4R(3歳未勝利)のマッソニアーナは6着。前走に続き芝2400mでしたが、今回は後方からの競馬になりましたね。

小牧 ん〜、あのレースはね、スタート自体はよかったのに、いい位置が取れなくて。それもあって、スクーロではより集中して、位置を取りに行ったんやけどね。

──好スタートから、控えてしまったということですか?

小牧 いや、隣の馬のスタートが決まったことで、行けなくなってしまって。僕もスタートは決まったんやけど、隣の馬のほうが速くて、すぐに入られてしまった。もうちょっと好位で競馬をしたら、もっといい競馬ができたと思う。

──土曜7R(4歳上1勝クラス・ダ1200m)のフチサンメルチャンは再転入初戦。昨年の9月以来、7カ月ぶりの騎乗でした(10番人気7着)。

小牧 思ったよりいい競馬ができました。1勝クラスでも頑張れそうな感じやね。ちょっと体が減っていたし、攻め馬でも引っ掛かって難しいところがあるから、もう少し落ち着いてくればさらにやれると思う。使っていくうちに慣れてくると思うよ。

──話は変わりますが、先週の加矢太さんに関するご報告、すごい反響だったそうです。小牧さんの周囲でも反響があったのでは?

小牧 もう大変やで(苦笑)。あの日を境に、ほとんどの新聞が取り上げてくれたからね。

──「障害界を盛り上げる存在になるかもしれない」という期待を込めた記事が多かったですね。

小牧 うん。まぁとりあえず受からんことには。一次試験は難しいから。

──話題になったことが、加矢太さんのプレッシャーにならなければいいですが。

小牧 あまりにも取り上げられすぎたからね。本人もね、「まだ受かったわけではないのに、なんでこんなに新聞に載るんだろう…」って言うとったわ。「それは俺の息子やからや」って言うたんやけど(笑)。とにかく、一生懸命に勉強してるよ。ジョッキーたちも「受かってくれたらいいなぁ」ってみんな応援してくれているし、なんとか頑張ってほしいね。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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