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【桜花賞予想】2強が揃ってぶっつけ本番なのを嫌う必要はないが…

  • 2021年04月09日(金) 18時00分

好配当を狙うなら3着がこじれる形よりも1着が狂うパターンを意識


 今年の桜花賞、ポイントはやはり阪神JFの1、2着馬が揃ってぶっつけ本番ということだろう。

 いまの時代、前哨戦を使わないことはリスクにならないし、ノーザンファームの馬についてはなおさら。ソダシとサトノレイナスを嫌う必要はないだろう。もちろん他の敗因で負ける可能性はあるわけだが。

 ソダシとサトノレイナスの比較については、個人的にはサトノレイナスと考えてきた。着差を考えると本質的な実力差があるわけではなく、それでいて前走1着馬のほうが人気になるなら2着馬をとったほうがよいからだ。ただ、枠順はサトノレイナスが極端なところを引いてしまった。

 阪神芝1600mの大外枠は旧コースと比べたら不利なうちに入らないが、勝ち切れる可能性はいくらか下がると見ることもできる。このコラムではふだんシルシには言及しないのだが、分かりやすくするために書くと個人的には◎サトノレイナス、○ソダシとしたうえで馬券上の扱いは同等とした。

 阪神JF4着のメイケイエール、5着のヨカヨカがトライアルで好走していることを考えると、阪神JF1、2着馬はやはり一定の実力証明がある。メイケイエールは気性とテン乗り、ヨカヨカは外回り1600mで強気になれないし、彼女たちに負けた馬、あるいは僅差の馬は人気2頭と力勝負では分が悪い。

 逆転があるとしたらチューリップ賞、フィリーズレビュー以外のレースから来た馬ではないか。クイーンC勝ちアカイトリノムスメ、フェアリーS勝ちファインルージュ、桜花賞の3着狙いなら同レース2着ホウオウイクセル(のちにフラワーC勝ち)、更にこの2頭に負けてきたアールドヴィーヴル、ククナも選択肢になる。

 ただどうせ好配当を狙うなら3着がこじれる形よりも1着が狂うパターンを意識したい。阪神JF1、2着馬の桜花賞成績は、コース改修以降で[4-5-4-10]と、複勝率は56.5%あるが勝率は17.4%でそこまで高くない。第3の馬が勝つシナリオを視野に入れるなら、やはりアカイトリノムスメやファインルージュではないかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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