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【皐月賞・アーリントンC・アンタレスS予想】今週も無敗馬が勝つ流れ?出走予定馬の調教を分析

  • 2021年04月14日(水) 18時00分

「他馬との中山適性の差」がポイントになりそう


 先週の桜花賞はソダシが無傷の5連勝でクラシック制覇。無傷という意味では、昨年のデアリングタクトと同じですから、2年連続牝馬三冠なんて可能性も十分。「白毛」というキャラクターからも競馬ファンという立場なら応援したくなりますよね。

 今週は皐月賞。昨年はコントレイルが無傷の三冠ですから、先週の牝馬の流れを受け継ぐのであれば、今週も無敗馬が勝つ、と考えるのは決してオカルトではなく、競馬の流れとして大切なことだと思います。
 
 デアリングタクトもソダシもデビューからずっと同じジョッキーが跨っている、という意味では、やっぱり横山武史騎手のエフフォーリアなんでしょうか。個人的には昨年的中させていただいたレースですから、今年も当時重視した調教内容で印を打つつもり。ちなみにエフフォーリアは1週前追い切りの時点でこれに該当しているので、印は打つつもりですが、最終追い切りを確認して最終的な評価をします。

【アーリントンC/ピクシーナイト】

 ちょっと驚いたのが、netkeiba.comの予想オッズ。単勝1.7倍はちょっと抜けた人気になっているという印象でしたが、これはメンバー構成の関係でしょうか。それともシンザン記念で負かしたバスラットレオンが先週NZTを完勝した、これも反映させた結果なのでしょうか。

 いずれにしても、本馬単体でしっかりと評価しないといけないわけですが、調教内容としては、決して抜けた評価ができるような追い切りという感じではありません。中13週というローテーションになりますが、1週前追い切りまでの段階で坂路の時計は4F52.8秒が最速。ちなみに前走時の1週前追いは坂路4F51.9秒でした。最終追い切りこそ、4F51.7秒が出ましたが、4F目は12.8秒。馬場状態が違うとはいえ、11.9秒だった前走との違いが気になります。

【アンタレスS/テーオーケインズ】

 オープンの名古屋城Sは2着に3馬身差をつける圧勝。休み明けで追い切り本数が少なく、最終追い切り坂路でのラップも摩耶Sを勝った時のように4F目最速ラップではなかったので、半信半疑でしたが、東京大賞典で見せたオメガパフュームから0.2秒差の6着で地力が違ったというところでしょう。

 前走から中3週ですが、1週前追い切りはいつものパターンでCW。ここで単走ながら、しっかりと時計を出しており、最終追い切りは坂路。前走と比較しても、4F54.9秒、2F25.2秒はかなり地味な数字ですが、このあたりは一度レースを使ったからかもしれません。調教内容から休み明けをひと叩きして、もっと良くなったと強調する点こそありませんが、順調ではあると思います。

【アンタレスS/ロードブレス】

 追い切り本数が少なかった川崎記念は6着当然、前走はクリンチャーの強さに食い下がった3着というのが、個人的な見立てです。今回は中4週になりますが、CWだけでなく、坂路でもしっかりと時計を出しています。これは今までになかったことで、もうひとつ上のレベルを目指すためには歓迎すべき調教内容の変化だと思います。

 最終追い切りはCWでの併せ馬。ザイラを追走する内容でしたが、1Fごとにしっかり加速していく形で、6F81.8秒。全体がきっちり速い数字であったのに、ラストも3F38.5秒、1F12.1秒。最終追い切りは軽いというのが定番でしたが、3勝クラスの桃山Sを勝った時はある程度やっていましたから、当日輸送ならこのパターンがベストでしょう。

ロードブレス

調教内容が変化したロードブレス(写真奥、4月14日撮影)


【皐月賞/ダノンザキッド】

 前走弥生賞は休み明けとはいえ、1ヶ月しっかりと乗り込んで、坂路とCWを併用して、きっちり仕上げてきました。それで3着という結果をどう判断するかという部分ですが、個人的には展開的に厳しい面もあったような気がしますし、やっぱり中山というか、右回りではどうしてもぎこちなさが残るのかもしれません。

 前走後はノーザンFしがらきでの短期放牧を挟んでいますが、調教内容はきっちり。1週前追い切りはCWでリアンクールとの併せ馬でしたが、これが6F80.6秒と速い時計。そんなこともあってか、最終追い切りはCWで単走、時計も6F86.2秒とかなりゆっくりになりました。ホープフルSの最終追い切りでも時計が遅かったので、レース間隔が詰まればこのくらいという負荷だと思います。あとは他馬との中山適性の差になりそうな気がします。

ダノンザキッド

最終追い切りはかなりゆっくりな時計だったダノンザキッド(4月14日撮影)


【皐月賞/ヴィクティファルス】

 前走スプリングSは中4週というレース間隔ですが、坂路での追い切りを中心に、しっかりと本数をこなしての出走。輸送があったにもかかわらず、共同通信杯よりも馬体重を増やしての出走ですから、充実しての勝利。個人的には高い評価ができませんでしたが、まさにそんな感じだったのでしょう。

 今回は中3週ですが、調教量は豊富。変わりなく順調、と記したいところですが、ここ2走と違う点を。まず1週前追い切りのCW。これまで2戦はいずれもCWでの併せ馬でしたが、今回は単走。時計自体は速かったようですが、ここはちょっと気になります。また、最終追い切りのラップ。前走は坂路で4F目最速ラップでしたが、今回は3F目以降が12.2秒から12.9秒。この減速に対して、どう評価するか。この原稿を書いている時点では動きそのものを確認できていないので、これに関しては重賞捜査網で触れたいと思います。

◆次走要注意

・4/10 阪神牝馬S【プールヴィル】(9人/4着)

 22キロの馬体重増は最終追い切り坂路でのパワフルな動きを見れば、想像できました。それよりも上がり32.9秒を使っても勝てなかったレースの流れと馬場状態に敗因ありだと思います。

 次走が東京競馬場なら馬体重が減ることも想定しての今回の仕上げだと思いますし、今回と同じような最終追い切りの動きができれば、マイルのGIでも十分勝負になると思います。

[メモ登録用コメント] [ヴィクトリアM]最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<新潟ダート1200m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎1週前追い切り以降にトラック馬場で併せ馬を先行する
○最終追い切りが坂路馬場で2F目12.9秒以下のラップを踏む
○最終追い切りが坂路馬場で2F25.0秒以下の時計をマークする

 昨年の春開催を参考にした調教適性は坂路系の3つでしたが、開幕週のレース結果を見て、トラックでの併せ馬を追加。好走例としては、4月10日の4歳上1勝クラスを勝ったバーンパッション。最終追い切りが南Wで併せ馬を先行して同入。単勝22.9倍はまさに調教適性だと思います。2着3着は1週前追い切りが併せ馬でしたが、3連複は698.3倍という高配当でした。

 併せ馬の内容やトラック馬場の種類は問いません。巧く立ち回るという意味でトラックでの先行という調教適性が重要だと判断しました。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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