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【天皇賞・春予想】距離適性より格で考えたい天皇賞春

  • 2021年04月27日(火) 12時00分

好走馬を高頻度で輩出するのは距離差の大きい大阪杯?


 今年は阪神で行われるので例年のデータを適用してよいのか分からないが、さりとて阪神芝3200mのデータなどというものがあるわけではないので、競馬場の違いは考えず以下のような調査をしてみた。

 調べたのは、起点となるレースで1〜5着した馬(一定以上のレベルにある馬で、かつある程度のサンプルを得るために5着以内とした)が、過去10年の起点レース1〜5着馬の成績
回収率向上大作戦


 こうして見ると距離が近いステイヤーズSやダイヤモンドSはその後の天皇賞春と好走馬を共有する関係にはなっておらず、GI好走馬のほうが天皇賞春で走っている。距離適性より格ということを感じる。

 阪神大賞典と日経賞では前者のほうが本番との距離差が小さいが、天皇賞春での勝率・複勝率はほぼ変わらない。最近では該当馬が減っているが、より距離差の大きい大阪杯はその後の天皇賞春で好走馬をより高頻度で出している。

 日経新春杯はビートブラックの影響で回収率がすごいことになっているし、複勝率26.3%は悪くないが、今年はそもそも該当馬がいない。

 以上を見た感じでは距離だけに頼って予想をするのではなく、格重視の予想のほうがよさそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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