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【天皇賞・春】パワーとスタミナを武器に…シロニイ、7歳でGI初挑戦!

  • 2021年04月28日(水) 18時04分
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天皇賞・春に出走予定のシロニイ (ユーザー提供:淳。さん)


今月、ソダシが桜花賞を勝ち、初の白毛のクラシックホースが誕生しました。そのソダシと同じシラユキヒメ一族で、2歳時から活躍していたのがシロニイ。昨年より主戦場をダートから芝に変更し、健闘しています。今週末には天皇賞・春に出走予定。格上挑戦ながら出走を決めたポイントは「パワー」と「内回りコース」でした。さらに、7歳を迎えてGI初出走を果たす同馬には、若い頃から変わった「あるコト」があると池江泰寿調教師は話します。

(取材・構成:大恵陽子)

※このインタビューは電話取材で行いました

馬場が荒れるほどシロニイ向きに!


──いきなりですが、天皇賞・春に出走を決めた理由を教えていただけますか?

池江 ダートで成績を挙げている馬も多い血統で、元々ダート適性が高くてこれまでダートを使っていました。若い頃に芝の若葉Sで好走(4着)はしたんですけど、その時に骨折をしたので、なかなか芝を使わずにいました。ただ、最近はダートで少し頭打ちのような感じがしたので、もう一度芝を使ってみようと思いました。何度か使っているうちにいい成績を出してくれて、春の天皇賞は例年、フルゲートにならないので、3勝クラスのシロニイでも入るかなと思い、意識的に芝の長距離を使うようにしました。

──昨年から芝を使いはじめ、勝利はないものの5着以内は5回。前走の阪神大賞典も4着でしたね。

池江 前年の菊花賞2着馬(アリストテレス・7着)はいろいろ敗因があって能力を出しきっていないかもしれないですけど、シロニイは格上挑戦ながら先着して、これなら天皇賞・春に挑戦してみようかなと思いました。シロニイには力を要する馬場が合っています。今年は阪神が12週間のロングラン開催で、天皇賞・春が行われるのは最終週。雨でも降れば面白いんじゃないかな、と思ってプランを立てました。

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昨年から主戦場をダート→芝に(ユーザー提供:俺ん家゛さん)


──馬場が荒れて、パワーを要するようになればなるほどシロニイには好材料ということですね。しかし、以前は阪神の芝は時計がかかる印象があったのが、最近は速いタイムを連発しています。馬場が変わったのでしょうか?

池江 それが私が想定していたのとはちょっと異なりますね。雨が降れば京都の重馬場よりもタイムが遅く、力も要するんですが、良馬場になると京都以上の時計が出ます。これは私の憶測なんですけど、12週の長い間、競馬を安全に施行するために馬場造園課がしっかり対策を立てて、おそらく馬場を固めていたんじゃないかな、と思います。あとは芝の刈り込みとかも。これは想定外でしたけど、雨が降れば阪神大賞典や大阪杯のように力は要します。数カ月前の時点では、その日が雨になるかは分からなかったですけど、年頭くらいから天皇賞・春のことが頭の中にありました。阪神で行われるため、2周目が内回りっていうのもいいのかなと思いました。(※例年の京都開催では2周とも4コーナーは外回りコースなのが、今年は阪神開催で1周目が外回り、2周目が内回り。そのため、最後の直線が短くなる)

シロニイをキンカメ色にしたら…


──これまでトレセンや競馬場で他厩舎の白毛を見る機会もあったと思いますが、シロニイを見た時の第一印象は?

池江 金子真人オーナーが1歳夏〜秋くらいに預託先の厩舎をお決めになるので、その後に連絡を受けてすぐに見に行きました。ブチコ(ブチ模様の白毛馬)の弟だったので、ダルメシアンみたいに明確なブチ模様の馬をイメージしていたんですが、「ブチが薄いなぁ」と思いました。色もシロニイの場合は白というよりピンクっぽいですよね。でも、それは毛色の話で、体は父・キングカメハメハ譲りで、すごく筋骨隆々で骨格もしっかりしていましたし、これはいい馬だなと思いました。

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毛色は違えど、馬体は父譲りで筋骨隆々!(撮影:下野雄規)


──パドックでは「芦毛は2割減で見える」と言われることもありますが、白毛の場合はどうなんでしょうか?

池江 栗毛の馬も、セリでは鹿毛よりもちょっと値段が安くなるんですけど、白黒で見たらいいんですよ。毛色は能力には関係ないですから、しっかりと骨格と筋肉を見ることが大切です。

──毎日、何十頭も見ているプロは、毛色の先入観なくモノクロで見ているんですね。

池江 色で見るとお父さんのキングカメハメハとシロニイは全く違うから分からないですけども、真後ろから見るとトモの形とか似ていますよ。シロニイをキングカメハメハ色にしたらいいんです(笑)。

──白いだけに、想像できちゃいそうです。もう一つ、毛色の話で恐縮なのですが、芦毛馬は気が強かったり個性的な馬が多い印象ですが、白毛のシロニイの場合はどうですか?

池江 決して「真面目な優等生」って感じでもないですけど、気性は荒くはないですね。

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白毛、右目だけ魚目とインパクト大な見た目ですが、気性は荒くないとのこと(ユーザー提供:めぐさん)


──さて、7歳になりますが、若い頃と比べて変わったことは?

池江 調教が動くようになってきたなって感じはしますね。坂路調教をしてからすごく真面目に集中して走っています。レースも芝の長距離を使うようになって、勝つとこまではいっていないけど、わりと成績が安定しています。坂路調教と長距離と、2つともでいい効果が出ているんじゃないかなと思います。

──それでこの年齢になってもレースで楽しみを持たせてくれるんですね。

池江 7歳でGI初挑戦って珍しいですよね。しかも、準オープン(3勝クラス)の立場で。

──すごいことですね。改めて、天皇賞・春に向けて意気込みをお願いします。

池江 芝の長距離は合っていますし、特に馬場が重たくなれば重賞勝ち馬やオープン馬相手にも十分互角の走りができるので、雨が降ってくれれば楽しみだなと感じます。あと、ソダシ効果にあやかって、いいところを見せられないかなと思っています。

(※文中敬称略)

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