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かしわ記念に向けて!地方競馬の大将として臨むカジノフォンテン

  • 2021年05月03日(月) 18時00分
 5月5日に船橋競馬場で行われるかしわ記念(JpnI、1600m)。中央・地方と豪華メンバーが集い、私が主戦場にしている南関東競馬からも非常に楽しみな馬たちが出走します。その中で大将として臨むのが、今年の川崎記念JpnIを制したカジノフォンテン(船橋・山下貴之厩舎)。

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▲カジノフォンテンが優勝した川崎記念。フリオーソが制して以来、地方馬10年振りの快挙(撮影:高橋華代子)


 カジノフォンテンは父がカジノドライヴ、母が上山と南関東で大活躍した女傑ジーナフォンテン、母父がベストタイアップという血統の5歳牡馬。

 元々の素質はありながらも、若い頃は体質の弱さなどがあり、成長の芽を摘まないようにゆっくりじっくり育てられてきました。

 昨年6月の京成盃グランドマイラーズで張田昂騎手とのコンビで重賞初制覇を飾り、その後もすばらしいパフォーマンスが続いています。(マイルグランプリ(7着)の敗因理由は、跳びの大きな馬なので大井の内回りコースは合わなかったため)

 2走前の川崎記念で念願のJpnI競走のタイトルを獲得すると、前走の京成盃グランドマイラーズは、久しぶりにマイル戦を対応させたいということでの参戦でしたが、斤量58キロを背負いながらも堂々と逃げ切り勝ちを収め連覇を飾りました。勝ちタイムは1600m1分38秒1(良)。

 その後は、大目標でもあるこのかしわ記念に向けて順調に調教を進めてきたそうです。枠順も発表され、カジノフォンテンは5枠6番。

「枠はどこでも良かったです。行けるなら行ってもいいし、相手が行くなら行かせて控える競馬も問題はないので、その辺りは張田騎手に任せます。

 最終追い切りも、いい時の動きを見せてくれました。川崎記念よりもパワーアップはしているし、強い馬と対戦するごとに次のパフォーマンスも上がっています。去年から目標にしてきた地元のJpnIレース、胸を借りるつもりではなく、今のカジノの強さを見せたいです」(山下貴之調教師)。

 このかしわ記念は、2011年5月5日に当時7歳だったフリオーソが優勝して以降、地方所属馬の勝利はありません。フリオーソを手掛けていたのが、現在はカジノフォンテンを担当している波多野厩務員です。

「前走はあれだけの時計で勝ってくれましたが、全く疲れもなくて、ちょうど良かったですね。目もギラギラさせて元気もいっぱいだし、一戦ごとに時計を詰めて力もつけてくれています。フリオーソに近づいてきたと思います」(波多野厩務員)。

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▲馬房にいる時のカジノフォンテン。何気ない佇まいでも、風格を感じさせるようになりました(撮影:高橋華代子)


 1年前は重賞未勝利馬だったカジノフォンテンが、地方競馬の大将として臨む今年のかしわ記念。この馬の成長力、本当にすばらしいです。一戦ごとにどんどん強さが増しているだけに、今回のパフォーマンスも楽しみにしながら、かしわ記念当日を迎えたいと思います。

 かしわ記念の発走は16時05分。

 全人馬無事に!

カジノフォンテンに騎乗する張田昂騎手の談話


「まだ幼い面はありますが、最近でもなだらかに成長をしてくれています。普段の調教からもやることはやってきました。地元は行きっぷりがいいのでこの距離も問題はありません。相手もいることなのでどんな競馬になるかはわかりませんが、カジノのペースを守りながら、今の状態でどこまでやれるのかワクワクします!」

南関東競馬リポーター。宮城県仙台市出身。元NHK山形放送局キャスター。タイキフォーチュンがきっかけで競馬の世界を知り魅了され、競馬を伝える仕事に就きたく上京。MXテレビ大井競馬中継を経て、現在は南関東競馬内で取材活動を行っている。南関東競馬公式ウェブサイト内・南関魂、大井競馬ホームページ、サンケイスポーツ、楽天、ウェブハロン、ターファイトクラブ会報誌、馬事通信など。

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