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【NHKマイルC・プリンシパルS・京都新聞杯・新潟大賞典予想】近年高速決着のマイルレースを制すのは…!? 出走予定馬の調教を徹底分析!!

  • 2021年05月05日(水) 18時00分

過去の勝ち時計にヒント…??


 今週はNHKマイルC。過去5年の勝ち時計を見ると、前日にヒョウが降った2019年も強風の影響を受けた2020年も、すべて1分32秒台で決着しているんですね。ここに馬券的中のヒントがありそうな気がするので、調教適性の側面から、それをしっかりと分析して、週末の予想につなげたいと思います。

 土曜日は日本ダービー出走へ向けた最終戦、プリンシパルSと京都新聞杯が行われます。プリンシパルSでは美浦所属馬が上位人気しそうですが、栗東からの参戦で楽しみな馬も。京都新聞杯はディープモンスター回避で友道康夫厩舎の2頭が人気しそうな感じ。どちらのレースも下記で取り上げましたので、予想の参考にしていただければ。

【プリンシパルS/ヴィゴーレ】

 前走スプリングSが15着、1勝クラスで3着、1着した時の相手がここ最近はいいパフォーマンスをできていないこともあって、人気を下げているのかもしれません。ただ、追い切りの動きを見た時、この馬単体ではもっと評価できるはず、と思ってしまうんですよね。

 それは1週前追い切りもそうですし、最終追い切りもそう。CWでアコンカグアを追走する内容でしたが、道中はしっかりと抑えられての追走。最後まで我慢がまんといった内容でしたが、ゴール前ではきっちり先着していました。時計は6F85.0〜5F68.7〜4F53.7〜3F38.9〜1F12.2秒と遅くなりましたが、気持ちが入りすぎるタイプですから、むしろこの内容が好結果につながるような気がします。

ヴィゴーレ

ゴール前できっちり先着したヴィゴーレ(写真奥、5月5日撮影)


【京都新聞杯/ルペルカーリア】

 前走毎日杯は調教内容が強化され、どんなレースができるか楽しみな一戦でしたが、結果は4着。2番手からこの着順をどう判断するかですが、個人的には瞬発力勝負で分が悪かったと見ています。

 前走後は一旦、リフレッシュ放牧へ出て、4月9日にノーザンFしがらきから帰厩。ここまで、CWと坂路を併用して、順調に追い切り本数を積み重ねており、最終追い切りはDPで単走。迫力満点の動きで時計は6F80.5〜5F65.5〜4F51.5〜3F38.4〜1F11.9秒。ポリトラックでこの数字は決して速くありませんが、主観的に高く評価したい動きではありました。

ルペルカーリア

順調に追い切り本数を積み重ねたルペルカーリア(5月5日撮影)


【新潟大賞典/ポタジェ】

 4連勝で重賞挑戦となった金鯱賞。そこで3着でしたが、その後はすぐにここを目標にして調整が進められています。4月8日にノーザンFしがらきから帰厩すると、坂路とCW、DPを併用して、しっかりと追い切り本数を消化しています。1週前追い切りでは、CWで北村友一騎手が跨って追い切りましたが、この動きも絶好でした。

 ただ、北村騎手が負傷のため、乗り替わりで西村淳也騎手。最終追い切りにはそのジョッキーが騎乗しての芝馬場での併せ馬でしたが、レッドジェネシス相手にしっかりと動けています。相手の調子も良さそうなだけに、これはいい併せになったような気がしますし、ここは重賞制覇に向けてチャンス到来といったところでしょう。

ポタジェ

しっかりとした動きのポタジェ(写真奥、5月5日撮影)


【NHKマイルC/グレナディアガーズ】

 朝日杯FS、ファルコンSはともに1週前追い切りがCW。これに対して、今回の1週前は芝馬場となりましたが、これは4月29日の雨の影響を考慮してのことでしょう。その動き自体は本当に素晴らしかったと思います。

 そして、最終追い切りは坂路で併せ馬。これは近2走と同じパターンです。4Fが54.9秒。これは朝日杯FSの4F51.4秒よりも遅く、ファルコンSの4F55.7秒よりも速い数字。GIに向けて、ひと叩きして上昇を示す前走からの時計変化ではありますが、GIを勝った時と比較すれば、さほど速い数字ではありません。東京遠征ということも踏まえての内容かもしれませんが、強調すべき最終追いというわけでもないような気がします。

グレナディアガーズ

ひと叩きされて上昇を示しているグレナディアガーズ(5月5日撮影)


【NHKマイルC/バスラットレオン】

 朝日杯FSで4着した時から能力の片鱗を見せていたということなんでしょうが、3歳になってから、一戦ごとに確実に結果を出しているという走り。前走なんて、まさに強さ際立つレースぶりでした。ちなみに前走の調教内容は1週前追い切りが坂路で4F52.9秒の併せ馬同入、最終追い切りは坂路4F53.5秒で単走というパターンでした。

 今回も同じ中3週ですが、1週前追い切りは単走。ただ、坂路4F50.5秒で自己ベストを更新しました。これで時計的な負荷をかけたといったところでしょうが、最終追い切りは坂路4F56.6秒。2F26.6秒も決して速い数字ではなく、客観的に好走パターンと比較した時の違いは大きいような気がします。

◆次走要注意

・5/2 スイートピーS【タガノパッション】(5人/1着)

 中1週での東京遠征でしたが、馬体重は6キロ増。レースも折り合って強い内容でしたから、総合的に能力が高いことを証明する結果になったと思います。

 オークスということになれば、再びの東京遠征ですが、調教内容に大幅な弱化がなければ、狙ってみて面白い存在だとは思います。

[メモ登録用コメント] [オークス]最終追い切りがCWでラスト1F最速ラップなら好勝負

◆開催おすすめの調教適性

<中京ダ1200m>
◎レース前週日曜日栗東トラック馬場で追い切り
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 この中京開催は関西の主場になるため、左回りで追い切るとすれば、火曜日か日曜日しかありません。2019年夏開催で人気薄激走を見せたヒロシゲグローリー(15番人気2着)、デンコウリジエール(10番人気1着)はいずれもレース前週の日曜日にCWかDPで追い切りを消化していました。

 これに次ぐ調教適性は坂路での4F目最速ラップ。これは最後の直線での急坂対応です。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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