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【NHKマイルC予想】前走よりも展開利があり最も勝利に近い

  • 2021年05月07日(金) 18時00分

違うルートから来た牝馬が盲点?


 まずはニュージーランドトロフィー勝ちのバスラットレオンから触れたい。前走の勝ちっぷりは文句のないもの。例年ならもっと人気になってもいいほどだ。

 ただ朝日杯で4着と負けていることに加え、ニュージーランドトロフィーが中山に移って以降、本番と連勝を決めた馬は1頭しかいない。加えて今回はピクシーナイトあたりに絡まれる可能性もある。そう考えるとなかなか容易なレースではない。

 ニュージーランド組は惜敗馬が好走することがよくあるので、今年でいうとタイムトゥヘヴンあたりは気になる存在だが、こちらは本命候補というよりはあくまで配当を追求するための馬というところだろう。

 やはり1番人気、かつ最も勝利に近いのはグレナディアガーズだろう。ファルコンSはルークズネストがかなりうまく運んだぶん2着に終わったが、アタマ差まで詰め寄ったシーンにはやはり特別な馬だと感じさせるものがあった。他馬と同斤になり、かつ展開利もありそうな今回はふたつめのタイトルを手にするチャンスだ。

 ルークズネストはシンザン記念が差しだったし自在性が魅力。今回はバスラットレオンに注文を付けるよりも、控える競馬のほうが好走に繋がるかと思う。ただそれで1着を取れるかというと微妙なところでもあるので、一か八かを狙うのももちろんアリだ。

 不気味なのは皐月賞でなくこちらに向かってきたシュネルマイスター。母方にスタミナ色があるとはいえ、キングマン産駒だけに距離短縮がプラスになってくる可能性はある。関東馬ということで輸送の面ではグレナディアガーズより有利な立場にある。

 ホウオウアマゾンは勝ってきたアーリントンカップがやや軽いメンバーだったようにも見える。ただこの馬自身朝日杯以外では大敗していないし、デビュー前から評価は高かった馬。血統の字面をそのままとらえれば、東京芝1600mは向きそうでもある。

 ソングラインは桜花賞の着順が着順なので強くは推せないが、牡馬勢と全く違うルートから来たということで馬券的には盲点になっている可能性がある。アナザーリリックにも同様のことが言える。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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