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【ヴィクトリアマイル予想】大本命でも過信は禁物のレース!

  • 2021年05月09日(日) 18時00分

■ヴィクトリアマイル(GI・東京芝1600m)フルゲート18頭/登録20頭


★3行でわかる! ヴィクトリアマイル 攻略の糸口

1.波乱傾向の強さはかなりのもの。10〜12番人気は特注!
2.馬券に絡んだ馬の半数近くが4歳馬。脚質は「前」重視で。
3.穴馬は「前走牝馬限定戦上がり3F順位6位以下」が◎!

データ特注推奨馬
 ★現時点ではなし


 過去には3連単2000万馬券が飛び出しているヴィクトリアマイル。アーモンドアイが出走していた昨年はわりと順当に決まったが、波乱決着のほうが圧倒的に多いレースだけに、いつどんな高配当が飛び出しても不思議ではない。今年はおそらく、グランアレグリアが一本かぶりの人気を集めるだろうが、過信は禁物だ。

 なかでも期待大なのが、中穴ゾーンである4〜6番人気と、大穴の10〜12番人気。さすがに13番人気以下になると信頼度がガクンと落ちてしまうので、このあたりに的を絞ったほうが効率はいい。馬券に絡んだ馬の半数近くが4歳馬で、次いで内容がいいのも5歳馬と、若い馬のほうがハッキリと強いレースであるのも、覚えておきたいポイントだ。

 枠番はフラットという結論。外枠のほうが内容はいいほどなので、少なくとも外枠を理由に評価を割り引く必要はないだろう。ただし、今週から東京はBコース替わり。馬場バイアスの変化によって、いきなり内枠が圧倒的に有利な状況となるケースも考えられる。このあたりは、土曜日のうちにしっかり見定めておきたい。脚質はイメージよりも「前」が優勢なので、注意が必要といえる。

 穴馬の取捨については「前走での上がり3F順位が6位以下であるかどうか」と「前走で牝馬限定戦に出走しているかどうか」が重要なチェックポイント。ここで掲載しているデータをご覧のとおり、7番人気以下で好走しているのは、前走での上がり3F順位が6位以下だった馬ばかり。同様に、人気薄で激走している馬は、前走で牡馬混合戦ではなく「牝馬限定戦」に出走している馬ばかりでもある。

 現時点では人気が読みづらいので、データ特注推奨馬は「なし」とさせていただいたが、おそらくはアフランシール、イベリス、ディアンドルあたりが、人気薄での激走候補となりそうだ。

【コース総論】東京芝1600m Bコース使用

・コースの要所!

★基本的には人気サイドが強いコースながら、紛れるケースもけっこう多い。
★枠番の内外での成績差が小さいフラットなコース。外枠でも問題ないはず。
★最後の直線は長いが、意外に差し切れない。先行勢重視のスタンスを推奨。





 先週のNHKマイルCと同じく、今週のヴィクトリアマイルも東京芝1600mが舞台。同じ内容を2週も繰り返すのはくどいので、今回はサラッと流させていただく。詳細を知りたいという方は、先週分の内容をご確認いただきたい。ただし、今週からBコース替わりという点だけはお忘れなく。

 人気馬がキッチリ結果を出せる紛れのないコースで、基本的には人気サイドが強い。極端な穴狙いは避けるべきだが、ヒモ穴を狙うのはアリだ。枠番の内外による有利・不利はほとんどないフラットなコースなので、外枠でもまったく問題なし。その時期の馬場バイアスを重視すれば、それでオッケイだ。脚質面は意外なほど前が優勢で、近年は逃げ切りも増えてきている。イメージほどには差せないと考えておきたい。

【レース総論】ヴィクトリアマイル(GI) 東京過去10回

・レースの要所!

★4〜6番人気や10〜12番人気など、人気薄の激走が目立つ。波乱傾向は強め。
★枠番はフラットで外枠のほうが好成績なほど。中団やや前がベストの位置。
★馬券に絡んだ馬の半数近くが4歳馬。距離延長組の評価はかなり割引が必要。
★前走から斤量増となる馬が特注レベルで強い。継続騎乗組や関東騎手も○。










 レースの平均配当は、単勝1182円、馬連1万1386円、3連複31万3564円という超弩級の高さ。2015年に3連単2000万馬券(3連複は286万馬券)が飛び出している以外にも、かなりの頻度で高配当が出現している。1番人気→4番人気→5番人気で決まった昨年は、このレースとしてはメチャクチャ堅く決まった部類。今年も、そうそう順当には決まらないと思われる。

 実際に人気別成績をチェックしても、3番人気以内はトータル[3-4-3-20]で複勝率33.3%、複勝回収値56という低調な結果に終わっている。それとは対照的に絶好調なのが人気薄で、中穴ゾーンである4〜6番人気や大穴の10〜12番人気は、超優秀な内容。さすがに13番人気以下にまで手を広げると点数が増えすぎるが、コレという買い材料のある穴馬ならば、人気を気にせず積極的に買うべきだ。

 次に枠番だが、こちらはかなりフラット。内枠である馬番01〜06番の信頼度が高めではあるのだが、これは平均人気の高さによるものだ。人気の差を考えれば「もの足りない」ともいえる結果で、内容は中枠や外枠のほうが上。複勝回収値が192と非常に高い、馬番13〜18番に入った人気薄は、要チェックといえる。

 脚質面は、コースデータと同様に「イメージほどには差せない」という結論に。信頼度が高いのは4コーナーを7〜12番手で回った中団待機組だが、後方からの追い込み勢はサッパリの成績で、最速上がり馬も冴えない結果に終わっている。組み合わせにもよるが、基本的には中団やや前あたりがベストポジションで、人気薄の前残りも多い。

 年齢別成績では、若い馬の活躍が目立っている。6歳以上馬の好走例もあるにはあるが、馬券に絡んだ馬の半数近くを4歳馬が占めており、次いで優秀なのも5歳馬となると、高齢馬にはなかなか手が出せない。そして前走距離別成績では、前走で芝1400m以下戦に出走していた組が苦戦しているさまが見てとれる。前走距離が芝の1600m以上戦であることは、このレースで好走する上での必要条件といえるだろう。

 注目したいのが、前走で「牡馬混合戦」に出走していた組の成績だ。牝馬限定戦ではこの組が活躍するケースが多いのだが、このレースでの好走例は、見事なまでに人気サイドに偏っている。それはつまり、人気薄で激走しているのは、前走で「牝馬限定戦」に出走していた馬ばかりだということ。人気サイドは前走牡馬混合戦組を重視し、穴馬は前走牝馬限定戦組から選ぶようにするだけで、高配当的中にかなり近づける。

 あとは、前走から「斤量減」となる馬がやたらと強いというのも、このレースの大きな特徴。連対率29.2%、複勝率41.7%と信頼度は猛烈に高く、単勝適正回収値149.3、複勝回収値185と爆発力も十分すぎるほどだ。最後に騎手関連データだが、こちらは継続騎乗組の勝率が高いことと、関東所属騎手が大いに存在感を発揮していることの2点が、注目すべきポイントとなる。

【血統総論】


 血統面は、ディープインパクト産駒とルーラーシップ産駒をプラス評価の対象とした。期間内に73勝をあげているディープインパクト産駒の強さは圧倒的で、これだけの出走数がありながら、複勝率は37.0%という驚異的な高さ。過剰人気しやすい血統にしては、回収値も高い。それと互角に張り合えている唯一の存在が、ルーラーシップ産駒。もっと長い距離に向く印象だったが、当コースでの適性の高さは文句なしだ。

★特別登録馬 総論×各論

 前走の大阪杯では馬場に泣いたグランアレグリアが、捲土重来を期してここに出走。今度はあのアーモンドアイを破っている舞台となり、相手関係も一気に楽になることから、おそらく一本かぶりの1番人気となることだろう。前哨戦を快勝してきたデゼルと、高松宮記念で2着に好走したレシステンシアも、上位人気の一角を占めそうだ。

 堅く決まりそうなメンバー構成という印象だが、このレースの波乱傾向の強さを考えると、そうそう順当には決まらないはず。わりと堅めの決着だったとしても、上位に1頭くらいは人気薄が食い込んでくる──といった結果のほうが、データ的にはしっくりくる。あとは、ハナにこだわるタイプが多く、序盤から速い流れになる可能性が高そうだというのも、意識しておきたいポイントだ。

 現時点でのトップ評価は、グランアレグリア。前走が牡馬混合戦だった組は「上位人気馬だけを買う」のが、このレースのセオリーだ。そう買い材料が多いというわけではないのだが、この中に入ってしまうと、地力の差があまりに大きい。実績のあるマイル戦に戻り、相手関係も楽になる今回は、勝ち負けになって当然だ。ただし、レースの傾向を考えると、過信は禁物。2〜3着に敗れるケースも想定しておきたい。

 問題は以下で、こちらはメチャクチャ僅差。二番手評価にマジックキャッスル、三番手評価にランブリングアレー、四番手評価にマルターズディオサという序列だが、このあたりは当日の人気次第というのが正直なところだ。ただし、前述したようにかなり前が速くなりそうな組み合わせなので、中団から差せそうな馬を重視した次第。ハナにこだわるタイプにとっては、かなり厳しい展開になるはずだ。

 一応はここまでが上位評価組で、あとは枠番や馬場バイアス、当日の人気によって大きく入れ替わる。冒頭で人気薄での激走候補にあげたアフランシール、イベリス、ディアンドルの3頭は、データ的にはかなり推せるのだが、展開面での厳しさがありそうなので、扱いが難しいところである。もう単純に「人気」というファクターだけで、直前4〜6番人気や10〜12番人気を重視するようなスタンスで攻めるのもアリか。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



馬券下手すぎて自分にキレそう(#^ω^)ビキビキ

 データなんてアテにならない!と繰り返した回に限って、上位に評価した12ディープボンド、01ワールドプレミア、03カレンブーケドールの3頭でキッチリ決まるの巻。しかも、少しでも配当がつきそうな03カレンブーケドールから流しーの、なぜか01ワールドプレミアの評価を下げーのという、ドイヒーな馬券になったという話でございます(大反省)

 堅く決まっても当たらず、波乱決着でも当たらない当欄の勝負馬券。もういっそのこと、誰かに買ってもらったほうがいいんじゃないのかコレ……。

※コース&血統データは2016年以降、レースデータは2011年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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