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フランス3歳牡馬・牝馬の3冠初戦が今週末開催

  • 2021年05月12日(水) 12時00分

仏2000ギニーの中心はセントマークスバシリカ


 今週末は、森秀行厩舎のフランスゴデイナ(牡3、父ウイルテイクチャージ)が出走する北米3歳3冠2戦目のG1プリークネスS(d9.5F)が、現地時間土曜日にメリーランド州のピムリコで行われた後、仏国における3歳牡馬と牝馬の3冠初戦となるG1プールデッセデプーラン(=仏2000ギニー、芝1600m)とG1プールデッセデプーリッシュ(=仏1000ギニー、芝1600m)が、日曜日にパリロンシャンで行われる。

 牡馬の仏2000ギニーで本命視されるのが、愛国から遠征してくるセントマークスバシリカ(牡3、父シユーニ)だ。

 G1英2000ギニー(芝8F)やG1フューチュリティトロフィー(芝8F)を制したマグナグレシアの半弟で、タタソールズ10月1歳市場にて130万ギニー(当時のレートで約1億8410万円)でクールモアに購買されている。

 2歳時は5戦し、英国における2歳牡馬チャンピオン決定戦的位置付けにあるG1デューハーストS(芝7F)を含む2勝をマークしている。

 当初は、1日にニューマーケットで行われたG1英2000ギニー(芝8F)に出走すると見られていたのだが、本馬は仏国産馬で、5着までに入れば本賞金の60%が仏国産馬奨励金として支払われることから、5日前登録の段階で矛先をこちらに向けることを陣営が発表していた。

 結果として、英2000ギニーに出走したクールモア勢はいずれも惨敗に終わっているだけに、ここはぜひとも勝利を手にしたいところだろう。

 迎え撃つ仏国勢の代表格となりそうなのが、女性調教師ピア・ブラントが管理するポリシーオヴトゥルース(牡3、父シユーニ)だ。G1アベイユドロンシャン賞(芝1000m)を含む4重賞を制したナミドの甥にあたり、アルカナ10月1歳市場にて3万4千ユーロ(当時のレートで約417万円)というお手頃価格で購買されている。

 2歳時は4戦し、3馬身差で制したパリロンシャンのG3シェーネ賞(芝1600m)を含む2勝。2歳最終戦となったサンクルーのG1クリテリウムインターナショナル(芝1600m)は、極悪馬場をこなせず4着だった。

 同馬の今季初戦となったのが、4月18日にパリロンシャンで行われたG3フォンテンブロー賞(芝1600m)で、ここを勝って2度目の重賞制覇を果たしている。

 そのG3フォンテンブロー賞で2.3倍の1番人気に推されながら、5着に敗れたパルシェマン(牡3、父ロペドヴェガ)も、本番での巻き返しを狙っている。

 G3セプターS(芝7F)2着、G3キウスーラ賞(芝1400m)2着などの成績を残したペレリンの甥で、タタソールズ10月1歳市場のブック2にて11万ギニー(当時のレートで約1624万円)でゴドルフィンに購買されたのがパルシェマンだ。アンドレ・ファーブル厩舎から2歳10月にデビューし、ドーヴィルのLRイゾノミー賞(芝1600m)を含む2戦2勝の成績で2歳シーズンを終えている。

 すなわち、G3フォンテンブロー賞で初の黒星を喫したわけだが、勝ち馬とは1.1/2馬身差だっただけに、陣営はその内容に悲観はしていない。

 さらに、日本時間の11日(火曜日)夜の登録段階では、1日にニューマーケットで行われたG1英2000ギニー(芝8F)の勝ち馬ポエティックフレア(牡3、父ドーンアプローチ)も登録を残しており、出走してくれば当然のごとく、要マークの1頭となる。

前哨戦が波乱となり仏1000ギニーは混戦模様


 続いて牝馬の仏1000ギニーに目を転じれば、こちらはなかなかの混戦模様だ。

 混戦となった要因の1つは、4月18日に本番と同じ競馬場の同じコースで行われた前哨戦のG3ラグロット賞(芝1600m)が、波乱の結末となったからだ。

 このレースでオッズ1.8倍の圧倒的1番人気に推されていたのが、フランソワ・アンリ・グラファード厩舎のスイートレディ(牝3、父ロペドヴェガ)だった。

 G1フィリーズマイル(芝8F)4着馬ハイヒールスニーカーズの7番子で、LR英オークストライアルS(芝11F133y)勝ち馬トゥージュールラムールの半妹にあたるスイートレディは、アルカナ8月1歳市場にて10万ユーロ(当時のレートで約1195万円)で購買されている。

 2歳時は4戦して2勝、重賞初挑戦となったG1クリテリウムドサンクルー(芝2000m)で6着に敗れて、2歳シーズンを終えている。

 同馬の評価が一気に高まったのが、今季初戦となった、3月21日にサンクルーで行われたLRラカマルゴ賞(芝1600m)だった。同馬はここを6馬身差で快勝。しかも2着に退けたのが、昨秋のG1マルセルブーサック賞(芝1600m)勝ち馬タイガータナカ(牝3、父クロドヴィル)だったことで、クラシック候補に急浮上することになった。

 ところが、G3ラグロット賞でスイートレディは人気を裏切り、4着に敗れてしまったのである。

 ただし、このレースは1着馬から5着馬までが1/2馬身以内に殺到する大接戦で、オッズ18倍の6番人気で勝利したシロナ(牝3、父マクシオス)、頭差の2着だったシルヴェストリ(牝3、父シユーニ)、さらに頭差遅れた3着のキングスハーレクイン(牝3、父キャメロット)、3着馬から鼻差の4着だったスイートレディ、さらに、スイートレディから短首差5着だったシーザローズ(牝3、父ケンダルジャン)まで、ほとんど力の差はないと見られている。

 また、日本時間の11日(火曜日)夜の登録段階では、G1英1000ギニー(芝8F)勝ち馬マザーアース(牝3、父ゾファニー)も登録を残しており、出走してくれば当然のごとく争覇圏に入ってくる馬である。

 今週も、日本、北米、欧州で目の離せない競馬が続く、忙しい週末となりそうである。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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