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ラヴズオンリーユー香港G1勝利の舞台裏 ヴィンセント・ホー騎手ってどんな人?

  • 2021年05月16日(日) 18時02分
今週のface

▲ラヴズオンリーユーを勝利に導いた、地元香港のホー騎手 (Photo by Lo Chun Kit)


ドバイから香港へと転戦し、クイーンエリザベス2世カップ(QE2)を制覇したラヴズオンリーユー(栗東・矢作芳人厩舎)。海外での快挙には、鞍上に指名されたヴィンセント・ホー騎手の好騎乗もありました。

QE2の直前に行われたチャンピオンズマイルではゴールデンシックスティに騎乗し、G1制覇も果たした30歳は一体どんなジョッキーなのでしょうか。通訳兼レーシングマネージャーとして携わった安藤裕氏に、「ドバイから香港への転戦自体が90%不可能だった」という状況からの逆転劇を果たしたラヴズオンリーユー勝利の舞台裏を含めて伺いました。

そしてラストには、香港のホー騎手から「First of all I need to say thank you to all the racing fans in Japan!」と、日本の競馬ファンへのメッセージも!

(取材・構成=大恵陽子)

※このインタビューは電話取材、メール取材で行いました

ドバイ主催者の協力なくしては出来なかった香港転戦


――日本馬の海外遠征で、通訳兼レーシングマネージャーとして活躍してらっしゃる安藤氏は今春、ラヴズオンリーユーのドバイ遠征に携わったとのことですが、その後の香港への転戦は当初、ほぼ不可能な状況だったようですね?

安藤 コロナの影響で3月はじめの時点ではドバイ-香港間の貨物便が飛んでいなくて、輸送会社の野澤組から「90%以上できないでしょう」と言われました。それを矢作芳人先生にお伝えすると、「残りの10%は可能性はあるだろう? 交渉してくれ」ということで、翌週には4月から貨物便が再開するかもしれない、となったのですが、ドバイシーマクラシックは招待レースなので主催者が輸送費を負担してくださいます。

 他の日本馬が帰国する便に乗らず香港に行こうとしたけど急遽行けなくなったらどうするんだ? という問題も出てきます。ドバイレーシングクラブ、香港ジョッキークラブ、矢作厩舎の三者での話し合いでした。

――コロナでなければ、すんなり進んでいたであろう輸送の問題も、世界情勢が読めず難航したんですね。ドバイ-香港便のフライトが決まったのはいつだったんですか?

安藤 ドバイシーマクラシックの週の火曜日に決まりました。それでも、万が一レース後に怪我が判明すれば翌日に他の日本馬と帰国できる手配もしていました。矢作先生と担当の吉田一成助手が無事を確認し、日本便はキャンセルしたのですが、ドバイレーシングクラブがかなり協力をしてくださいました。

また、この時期の香港は天気が崩れやすく、雨が降ると調教で使うダートコースがかなり硬くなって馬に負担がかかるので、10日前までドバイに残って調整ができるよう交渉しました。本当なら、ドバイは4月はじめで開催が終わって馬場が閉鎖されるのですが、ラヴズオンリーユーのためだけに1週間延期して馬場整備もしてくださいました。

 1頭の時間を少なくするために調教に行く時はポニーにも先導してもらうなど、ドバイレーシングクラブの協力がなければ、今回の遠征は上手くいっていなかったと思います。

矢作師の「あなたを信じる」に感動


――輸送や調教の段取りが無事に決まってから、ようやくジョッキーをどうするかという話し合いをスタートできたんですね。コロナ禍において、香港では外国人騎手の受け入れはどういう状況だったんですか?

安藤 (ドバイで騎乗した)オイシン・マーフィー騎手は乗りたいと思っていましたが、ヨーロッパやオーストラリアの騎手は一切受け付けないということでした。日本の騎手も、ドバイシーマクラシックが終わった時には特別ビザの申請が締め切られていて、地元の騎手しか選択肢がありませんでした。

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