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【ユニコーンS・マーメイドS予想】今週から阪神開催!! 昨年の〇〇組を重視?

  • 2021年06月16日(水) 18時00分

波乱を期待したくなる牝馬のハンデ重賞


 6月16日の栗東は雨。前日の夕方にはバケツをひっくり返したような雨が降っており、ようやく梅雨らしい天気になりました。調教時間中もずっと雨が降っており、朝一番と後半の時間帯では、ウッドチップの状態がかなり違ったと思います。

 このあたりは調教で予想する際に、時間帯を注意してくださいね、と言いたいところですが、それができないんですよね。

 ですので、自分が把握している範囲では、ウマい馬券などのコラムでしっかり明記しておこうと思います。

 これが自動計測になると、坂路と同じように追い切った時間が表記されるはず。ストップウオッチを押す身として、少し寂しくなりますが、馬券を買う方の情報が正確になることを思えば、これがベストですよね。

 今週から阪神開催になりますが、どうやら土曜日が雨で日曜日は回復傾向。ただ、雨の降り具合では、重たい芝になることも予想されるだけに、牝馬のハンデ重賞。やっぱり波乱を期待したくなりますよね。

【ユニコーンS/レディバグ】

 牝馬ではありますが、兵庫ジュニアGPでは重賞連対を果たし、ヒヤシンスS3着、青竜S2着と東京ダート1600mでの好走経験もあり。ここで人気に推されて当然の実績かなと思いますが、気になるのが、今回の調整パターンです。

 最終追い切りがCWでしたが、これが新馬戦以来。その新馬戦を勝っているので、特に問題なし、と判定したいところですが、坂路で終い重点ながらしっかりと駆け上がる動きが今の好走パターンという見方もできます。

 時計が6F86.7〜5F70.3〜4F55.2〜3F40.4〜1F12.9秒と遅くなったのは、最終追いの速い時計で惨敗した伏竜Sの糧があるからだと思います。ただ、中4週で2本の追い切り、これはやっぱり気になります。

調教Gメン研究所

期待のレディバグ(6月16日撮影)


【ユニコーンS/カレンロマチェンコ】

 15日の坂路を駆け上がってくるところを写真撮影しましたが、追い切りでなくても、スピード感が伝わってくる馬。

 それだけに、今回の距離延長は微妙だと思いますが、1週前追い切りの坂路が4F目11.8秒で、4F目11秒台はこれが初めて。状態に関しては申し分ないといった感じでしょう。

 ただ、最終追い切りの坂路でのラップは少し気になります。3F目12.2秒からの4F目12.5秒。過去3戦で減速ラップは3走前のオキザリス賞4着で、その後の連勝はいずれも4F目最速。このあたりは映像での動きを確認して、これは重賞捜査網で解説させていただこうと思いますが、客観的には評価を下げざるをえないラップです。

調教Gメン研究所

スピード感が伝わるカレンロマチェンコ(6月15日撮影)


【マーメイドS/ソフトフルート】

 松田国英厩舎の定年解散に伴い、2走前から現厩舎へ転厩してきました。その初戦の仕上げは坂路とDPを併用するものでしたが、前走は最終追い切りがCWで前厩舎の時と同じパターン。全体時計の遅い追い切りでしたが、併せ馬を課して、追走して同入としっかりと動けていた印象です。

 今回は坂路での時計がなく、CWオンリー。最終追い切りCWでの併せ馬はキタサンシンドーを追走していましたが、楽々と先着してのフィニッシュ。時計は6F83.4〜5F67.7〜4F52.5〜3F38.3〜1F11.8秒と少し速くなりましたが、むしろ厩舎になじんできたからこその時計強化と思ってよいはず。状態に関しては、すこぶる順調といったところでしょうか。

調教Gメン研究所

すこぶる順調なソフトフルート(6月15日撮影)


【マーメイドS/アカイイト】

 新馬戦の最終追い切りから坂路で2F24.8秒をマークしていた脚力の持ち主で、陣営がなんとかGIへという思いで忘れな草賞を使ったのも納得できる器。ただ、クラス慣れしてから勝ち上がるという感じで1勝クラス、2勝クラスを突破してきただけに、3勝クラスも善戦が続いているので、そろそろといったところ。ただ、重賞挑戦となると、そこがどうかですね。

 前走と同じ中3週になるので、比較がしやすいところ。まず、2週前追い切りを行っていないのが今回なので、その点は少し気になります。ただ、1週前追い切りの時計内容は優秀ですし、最終追い切りは4F51.8秒で自己ベストを更新。これをどんな動きでマークしているのかは映像を確認してからの評価になりますが、数字としては軽視できません。

【マーメイドS/アブレイズ】

 追い切りは基本走るタイプですし、調教パターンも好走時と凡走時で大きな違いがあるタイプではありません。よって、なかなか調教から取捨の難しいタイプというのが、個人的な印象ですが、それでも今回強調すべきはやっぱり1週前追い切りでしょう。

 浜中俊騎手が跨って、坂路で4F49.2秒。これは自己ベストを更新する時計ですし、ラップにすると、12.8秒、12.4秒、12.0秒、12.0秒でゴールまで減速していません。この持続力を評価しないわけにはいきませんし、これがレースで騎乗予定のジョッキーが跨ってのものですから、当然、重賞2勝目を挙げて不思議ない状態だと思います。

調教Gメン研究所

持続力に期待したいアブレイズ(6月15日撮影)


◆次走要注意

・6/13 エプソムC【ヤシャマル】(5人/9着)

 レース後のジョッキーコメントにもありましたが、勝ちにいくレースをして、最後は伸び負け。現状では重賞を勝てるほどの力がないということなのかも知れませんが、止まっているわけでもなく、状況ひとつで重賞でも通用すると思います。東京となれば、条件が限られてくるでしょうが、新潟という選択肢もありなんじゃないかと思います。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝2000m>
◎1週前追い切り、最終追い切りとも栗東坂路で3F目以降が12.9秒以下
◎追い切り本数が多い併用系統の調教タイプ

 栗坂での時計の調教適性は昨年の鳴尾記念1着馬、調教タイプは昨年のマーメイドS1着馬が該当しています。

 今年のマーメイドSは開幕週に行われることを考えると、昨年の鳴尾記念を重視した方がよい気もしますし、週末の天気次第ではやっぱり運動量が必要になるかも。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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