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【ラジオNIKKEI賞・CBC賞予想】本格的な夏競馬開幕!!出走予定馬の追い切りをチェック!

  • 2021年06月30日(水) 18時00分

今週も中身の濃い調教取材をしていきます!


 先週の宝塚記念はnetkeibaTVでは栗山さんと共演させていただきました。多数の方にご視聴いただけたようで、感謝申し上げます。個人的には田中歩さんにうまくまとめていただき、血統と調教から予想の役に立つ内容に仕上げることができたのかな、と自負しております。配当的にはお宿のレベルを上げるまでに至りませんでしたが(笑)、また機会があれば、ぜひぜひ共演させていただきたいですね。

 さあ、今週から開催替わって、函館、福島、小倉。本格的な夏競馬が開幕。栗東トレセンの調教頭数もかなり少なくなっていますが、POGでも注目されるような馬たちが続々と追い切ってくれることもあり、中身の濃い調教取材ができています。

【ラジオNIKKEI賞/リッケンバッカー】

 中1週で未勝利を勝ち上がった後が、中2週のアーリントンC、中2週のNHKマイルCというレース間隔の詰まるローテーション。そこで崩れることなく、走ることができたのは能力の高さであることは間違いないと思います。特に前走は週末に坂路でしっかりと時計を出して、最終追い切りは超軽めという内容。これが同馬にとっては好走パターンだったと判断してよいのかも知れません。

 今回は中7週でレース間隔があいただけに、どのような調整を選択してくるのか注目していましたが、いわゆる普通の内容。1週前追い切りも最終追い切りもそれなりに時計を出して、という内容です。決して悪いとは思いませんが、前走のパターンが特徴的かつ結果を出したという意味ではその変化がどうなんだろうと思ってしまいます。

【ラジオNIKKEI賞/シュヴァリエローズ】

 皐月賞以来となりますが、追い切りの本数はきっちり標準的にこなしました。1週前追い切りはCWでの併せ馬で速い時計。これは若葉Sを2着した時と同じになりますし、この馬としてはいつも通りの1週前の負荷といった感じ。

 最終追い切りはCWでの3頭併せでしたが、ラスト1F標識手前で1頭が脱落して、エンデュミオンとの追い比べ。同入ではありましたが、手応えはこちらが優勢という感じ。調教内容としては申し分ないだけに、あとは55キロのハンデ。これに関しては、個人的に56キロ組よりも恵まれたなという印象は持っています。

調教Gメン研究所

調教内容は申し分ないシュヴァリエローズ(6月29日撮影)


【ラジオNIKKEI賞/ジュンブルースカイ】

 前走は芝1600mでの1勝クラス勝ちですが、デビュー戦は中京芝2000mで勝利。それを思えば、コーナー4つの福島芝1800mにもしっかり対応してくれそうなイメージ。ただ、2週前追い切りはCWで併せ馬を先行して遅れ。この動きにちょっと重たさがあるのかなと思いましたが、1週前追い切りでは岩田望来騎手が跨り、しっかり動けています。

 そして、最終追い切りは芝馬場。今週デビュー予定のフィデルが相手で、これに先行しましたが、結果的には瞬発力の違いで先着されます。これは相手が動いただけ。この馬自身は6F80.8〜5F64.7〜4F50.4〜3F36.3〜1F11.2秒と数字的には動いており、新馬勝ちがDコースのポリトラック馬場だったことから、Dコース追いは決して悪くないと思います。

調教Gメン研究所

コーナー4つの福島芝1800mにもしっかり対応してくれそうなジュンブルースカイ(写真手前、6月30日撮影)


【CBC賞/ヨカヨカ】

 フィリーズRが本格的な差し競馬になって、距離も芝1400mで2着。この内容なら、マイルでもと期待した桜花賞でしたが、前走葵S2着という結果を考えると、やっぱりベストはこの距離でしょう。

 そこに迷いがない証が1週前追い切り。和田竜二騎手が跨り、坂路4F49.6秒で自己ベストを更新。これからスプリント路線を歩むためにスピード全開といった印象です。ただ、これによって、最終追い切りが3F目12.0秒から4F目12.8秒の減速。このあたりは映像を確認しないと、最終的な判断はできませんが、前走時の4F目最速ラップとは違うという点が気になるところはあります。

調教Gメン研究所

芝1200mがベスト距離のヨカヨカ(6月8日撮影)


【CBC賞/ピクシーナイト】

 2走前アーリントンC4着時は明らかに速い時計の追い切りが少なく、凡走しそうな雰囲気。それでも4着に善戦したのは、マイル適性があると感じていましたが、むしろその逆。前走のレース内容を見ると、前向きな気性だから、休み明けで調教内容が薄くても、それなりに走れたのでしょう。

 そういった意味ではこの距離短縮は歓迎。坂路での追い切りの内容も2週前追い切りが4F51.6秒、1週前追い切りが4F52.0秒としっかり負荷をかけられています。いずれも併せ馬でしたし、最終追い切りは坂路4F53.0秒という時計だったようですが、きっと動きには余裕があったはず。このあたりは重賞捜査網で解説させていただくとして、とにかく額面上の調教内容としては、ほぼ万全といってよいと思います。

調教Gメン研究所

坂路でしっかり負荷をかけられたピクシーナイト(6月29日撮影)


◆次走要注意

・6/26 2歳未勝利【ミスリチャード】(7人/5着)

 ウマい馬券でも本命を打っていましたが、前半をゆっくり進めて後半勝負。それはよいと思いますが、まさか4コーナーであそこまで外を回すとは。あれでは5着一杯でしょうが、芝で走ることは確認できました。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<福島芝2000m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが南Wでラスト1F最速ラップ
○最終追い切りが併せ馬で先着(格上同入可)

 昨年の2回福島開催、芝2000mで行われたレースは9レースありましたが、その1着馬はこれらの調教適性のどれかに該当していました。なかには3連複16万馬券という配当もあったりして、昨年の傾向からは最もおすすめな調教適性です。

 ただ、今年は1回福島開催となるだけに、芝の状態が昨年のこの時期とは違うかも知れません。来週の七夕賞に備えても、今週の傾向は見極める必要がありそうです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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