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【アイビスSD AI予想】今回は実績重視!? AIが太鼓判を押す主役候補に注目

  • 2021年07月19日(月) 18時00分
netkeibaにある膨大な競走成績を人工知能によって機械学習するAiエスケープを開発したAIマスター・Mと、レースデータの分析を専門とする競馬評論家・伊吹雅也による今週末のメインレース展望。コンピュータの“脳”が導き出した注目馬の期待度を、人間の“脳”がさまざまな角度からチェックする。
(文・構成=伊吹雅也)

1番人気馬が非常に堅実なレース


AIマスターM(以下、M) 先週はサマーマイルシリーズ第2戦の中京記念が行われました。

伊吹 混戦ムードでしたが、勝ったアンドラステは最終的に単勝1番人気だったんですね。

M 直線入り口で先頭に立ち、そのまま後続の追撃を振り切りました。

伊吹 川田将雅騎手の立ち回りは完璧でしたし、アンドラステ自身もよく頑張ったと思います。

M 5歳のアンドラステはこれが重賞初勝利です。

伊吹 まぁ、ここまで重賞を勝てなかったと言っても、この馬は今回が通算12戦目ですからね。もともとデビューが3歳時の1月でしたし、その後もたびたび長期の休養を挟んでいますから、キャリア豊富というわけではありません。

M タイトルを獲得したことで、更なる活躍を期待している方も多いと思います。

伊吹 おそらく、近いうちに陣営から今後の方針が発表されるでしょう。サマーマイルシリーズを獲りに行くのか、それとも一息入れて下半期の大舞台を目指すのか……。どちらを選ぶとしても、次走以降が楽しみです。

M 今週の日曜新潟メインレースは、サマースプリントシリーズ第3戦のアイビスSDです。昨年は単勝オッズ7.8倍(2番人気)のジョーカナチャンが優勝を果たしました。

伊吹 序盤から先手を奪っての逃げ切り勝ちでしたね。連覇を狙ったライオンボスや、後方に構えていたビリーバーもゴール前で差を詰めてきましたが、ジョーカナチャンは外ラチ沿いで終始スムーズにレースを進めていて、そのアドバンテージが最後のひと踏ん張りに繋がった印象です。

M 近年のアイビスSDは堅く収まる年が多いように思います。

伊吹 過去10年のアイビスSDにおける単勝人気順別成績を見ると、1番人気に支持された10頭のうち9頭は連対を果たしていました。3着以下に敗れたのは、2012年10着のビウイッチアスだけです。


M その後は8年連続で1番人気馬が連対を果たしているわけですね。

伊吹 そういうことになります。今年も無理に逆らわない方が良いのかもしれません。

M 特殊な舞台ですし、波乱続きでもおかしくないように思えるのですが……。

伊吹 そうは言っても、新潟芝1000m直のレースが施行されるようになったのは2001年の夏からで、ちょうど丸20年が経過したところですからね。予想のノウハウが確立した分、むしろ特殊な舞台であるが故に荒れにくくなるというのは、わりと自然な流れだと思います。

M 確かにそうかもしれませんね。さて、そんなアイビスSDでAiエスケープが指名した特別登録時点の注目馬は、モントライゼです。

伊吹 おっと。こんなタイミングで1番人気になりそうな馬の名前が出てくるとは。

M 当コース巧者の代表格であるライオンボスも人気を集めそうですが、前走の韋駄天Sで9着に敗れてしまいましたし、どちらが1番人気になるかは微妙なところです。

伊吹 馬券の発売が始まらないことには何とも言えませんね。ただ、人気薄ということはなさそうですし、連軸に相応しいか否かという視点でジャッジしていく必要があります。

M モントライゼは3歳馬ですが、過去に参戦した3歳勢の成績はどうなっていますか?

伊吹 決して悪くはありませんね。過去10年に限ると、勝ち切った馬こそいませんが、3着内率は4歳勢や5歳勢と遜色ない水準に達しています。


M 6歳以上の高齢馬はあまり信頼できないレースなんですね。

伊吹 その点ははっきりしていますね。高齢馬が穴をあけた例もあるとはいえ、上位人気勢の評価を行う際は、比較的若い世代を重視した方が良いと思います。

M ライオンボスが既に6歳であることを考えると、モントライゼにとっては心強い傾向と言えるんじゃないでしょうか。

伊吹 そうですね。私も、この2頭の比較ならモントライゼを上位に評価するつもりです。

M 性別成績はどうでしょう。夏場のレースということもあり、牝馬が健闘している印象もありますが。

伊吹 どちらかと言えば牝馬の方が優勢ですけど、それほど大きな差はありませんよ。


M 本当だ。互角と言って良いくらいですね。

伊吹 牝馬の出走例が少ないわけではありませんからね。“夏は牝馬”という古(いにしえ)の格言に世間の評価が引っ張られるようなら、あえて牡馬を重視するのもひとつの手でしょう。

M 牡馬である点を不安視する必要はない、と。

伊吹 ただ、近年のアイビスSDで馬券に絡んだ牡馬って、外寄りの枠に入った馬ばかりなんですよね。「性が牡・セン、かつ枠番が1〜5枠の馬」は、2011年以降[1-0-0-45](3着内率2.2%)と苦戦していました。

M おぉ、思いのほかはっきりと明暗が分かれていますね。

伊吹 モントライゼも、枠順に恵まれなかった場合は評価を下げた方が良いんじゃないでしょうか。

M なるほど。伊吹さんから見て、他に何か不安要素はありますか?

伊吹 実は、臨戦過程もあまり高く評価できません。アイビスSDは基本的に前走好走馬が強いレース。「前走の着順が4着以内だった馬」は2015年以降[4-6-5-21](3着内率41.7%)と非常に堅実です。一方、前走の着順が5着以下だったにもかかわらず3着以内となったのは、8枠の馬だけでした。


M モントライゼは前走の葵Sで5着に敗れています。

伊吹 勝ち馬との差はわずかでしたし、大敗と言うほどの負け方ではありませんが、やっぱりちょっと心配ですね。

M ここまで伺ってきたレースの傾向を見る限りだと、枠順次第では扱いに注意すべきなのかもしれません。

伊吹 ただ、そうは言っても実績上位ですし、コース替わりがプラスに働く可能性もあります。注目馬に指名してきたくらいなので、少なくともAiエスケープはそう考えているのでしょう。

M 一昨年の秋以降に重賞を勝っているのはこの馬だけで、メンバー構成に恵まれた印象もあります。

伊吹 その通りですね。力があるのは確かですから、あとは枠順やオッズを踏まえたうえで、馬券上の位置付けを決めたいところです。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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