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売り上げ新記録を達成した香港20/21年シーズン

  • 2021年07月21日(水) 12時00分

おなじみの香港国際競走など21/22年シーズンの賞金増額も


 香港における20/21年シーズンが、7月14日にハッピーヴァレイ競馬場で行われた開催をもって終了した。前季は87日だった開催日が今季は88日と1日増え、施行レース数も前季の828から835に増えた中、香港競馬の売り上げは前年比で11.0%アップの1293億4700万香港ドル(約1兆8859億円)に到達した。

 さらに好調だったのが、日本の主要競走も対象となっている海外馬券発売で、前季の164競走から今季は206競走に拡充された中、発売総額は前年比37.7%もの大幅アップとなる70億2900万香港ドル(約1025億円)に到達。国内外の数字を合わせた総馬券発売金額は、前季比12.1%アップの1363億7600万香港ドル(1兆9884億円)に達し、香港競馬の歴代新記録を更新している。

 その一方で、新型コロナウイルス感染拡大のため、場内の集客が著しく制限されたため、競馬場入場人員は前年比72.4%減の22万1千人と、大きく減少することになった。2季前の18/19年シーズンと比較すると、今季の数字はおよそ10分の1で、コロナ禍によるダメージの大きさを表している。

 シーズン終了にあたり、香港ジョッキークラブのCEOを務めるウインフリード・エンゲルブレヒトブレスゲ氏は、「世の中が依然として難しい状況にある中、出走馬関係者、クラブ従業員、ファンの皆様の健康を守りつつ、シーズンを完遂することが出来たことを、まずは喜びたい。そんな中、1363億香港ドルという売り上げ新記録を達成できたことは、快挙だ」とコメントしている。

 20/21年シーズンの馬券売り上げが順調に推移したことを受けて、香港ジョッキークラブは、9月5日に開幕する21/22年シーズンの賞金増額を既に発表している。

 日本の競馬ファンにもお馴染みの競走では、12月のG1香港カップ(芝2000m)が、前季の2800万香港ドルに200万香港ドルが上積みされ、創設以来初めて総賞金が3000万香港ドル(約4億3740万円)の大台に乗ることになった。

 さらに、G1香港スプリント(芝1200m)の総賞金が2200万香港ドルから2400万香港ドル(約3億4848万円)に、G1香港マイル(芝1600m)の総賞金が2500万香港ドルから2600万香港ドル(約3億7908万円)に増額になる。香港国際競走の残る1競走であるG1香港ヴァーズ(芝2400m)の総賞金は、2000万香港ドル(約2億9160万円)に据え置かれるが、2021年12月12日に開催される香港国際競走4レースの合計賞金は、創設以来初めて、1億香港ドル(約14億5800万円)の大台に乗ることになった。

 ちなみに、JRAが「ジャパン・オータム・インターナショナル」と銘打って開催している、秋の国際競走4レース(GIエリザベス女王杯、GIマイルCS、GIジャパンC、GIチャンピオンズC)の総賞金は13億7260万円で、僅差ながらも香港国際4競走の方が上回っている。

 長引くコロナ禍のため、今年の秋はヨーロッパ調教馬が豪州遠征を取りやめるのではないかとの観測が広まっている中、G1ジャパンCをはじめとした秋の国際競走には久しぶりに複数の大物が来日することが期待されているのだが、香港国際競走は引き続き、招致合戦の強力なライバルになりそうである。

 香港ジョッキークラブはさらに、4月に開催される香港チャンピオンズデイを構成するG1チェマアンズスプリントプライズ(芝1200m)も、前季より200万香港ドル上積みされて、総賞金2000万香港ドル(約2億9160万円)となることを決めた。

 またG1競走だけでなく、G2競走の総賞金も前季の450万香港ドルから475万香港ドルに、G3競走の総賞金も前季の350万香港ドルから370万香港ドルに、総賞金がそれぞれ増額されるほか、クラス1からクラス5の条件戦の総賞金も、4.0%から9.1%のアップとなる。

 総計すると、新シーズンの賞金総額は14億6千万香港ドルに達し、20/21年シーズンの馬券売り上げ同様、こちらも過去最高額に達することになった。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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