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【佐渡S予想】芦毛のハイエストオナーの血を伝える馬は平坦に近いコースで快走する

  • 2021年07月30日(金) 18時00分

コース適性が重なることを期待したい


 まだこれから本物になりそうな4歳馬が17頭の中に10頭も含まれる組み合わせ。その中で、上がり馬らしい好調教をみせた4歳アオイクレアトール(父キングカメハメハ)の上昇度に注目したい。

 今回は、5月に2勝クラスを勝ったばかりで格上がりの一戦だが、まず大崩れしないのがこの馬。1勝馬として挑戦した昨年3月のGIIスプリングSこそ5着にとどまったが、それ以外の9戦は【3-4-2-0】。すべて0秒3差以内の好勝負で、とくに今年に入っての4戦はすべて0秒1差のレースを続けている。

 今回は、初めてローカルのほぼ平坦な新潟に遠征するが、不安よりプラス材料の方が多いだろう。輸入牝馬の祖母アドマイス(父Highest Honorハイエストオナー)は、坂のない北米と仏の芝中距離を中心にG1を含む5勝を記録した父譲りの芦毛馬。

 日本にきて最初に芦毛を伝えた産駒のマドモアゼルドパリは夏の札幌芝1800mで勝ち星があり、その代表産駒の芦毛馬マキシマムドパリは函館の芝で勝って本物になり、やがて重賞を2勝するまでに成長した。

 2018年の福島牝馬Sを勝った芦毛のキンショーユキヒメは、母アップルティー譲りの芦毛馬で、祖母がアドマイス。

 アオイクレアトールの母ハイエストホワイト(父アグネスタキオン)もアドマイスの芦毛の産駒。脚部不安のため2戦1勝で引退したが、新馬勝ちは小倉の芝2000mだった。

 ハイエストホワイトの全妹はハシッテホシーノ。こちらは芦毛ではないが、2009年の夏の新潟で1800mの1000万下特別を勝っている。

 今はもう「芦毛は夏に走る」などとされた時代を過ぎたが、祖母の父に登場する芦毛のハイエストオナー(3代父はゼダーン。4代父がグレイソヴリン)の血を伝える馬は、スピードと切れ味を生かせる平坦に近いコースで快走することが多い。輸入牝馬レーヴドスカー(父ハイエストオナー)の一族にもその傾向がある。

 アオイクレアトールのここまでの出走は東京と中山だが、新潟に移ってプラスをもたらす可能性はある。そう調教で動く馬ではないが、今回は今までにないくらい鋭く動いた。状態の良さに、コース適性が重なることを期待したい。混戦と思えるので相手はオメガラヴィサン、ゴルトベルク以下手広くいきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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