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【クイーンS予想】死角無しの人気馬を負かす一頭は?

  • 2021年07月30日(金) 18時00分

函館は多少のリスクではあるが…


 クイーンS、人気はマジックキャッスルだろう。実績が違うし、斤量で不利ということもなければ人気になるのも当然。距離も守備範囲のど真ん中だ。

 なにかあるとすれば脚質的に差し遅れか。秋華賞でも2着に届いている馬だから心配はないと思うが、函館は多少のリスクではある。

 ドナアトラエンテは前走で逃げ粘るディアンドルにハナ差の2着。こちらは自在性もあるし、いろいろな戦略が可能。前に行って粘ってもいいし、差しに回れば速い上がりも使える。ただ対マジックキャッスルということだと積極的な競馬をして、相手に不利な展開になることを狙ったほうがよいかもしれない。

 テルツェットはマイルにこだわってきたがここで距離延長。距離そのものは血統的にもこなせるはずだ。53キロだったとはいえ牡馬相手に重賞を勝っている点は魅力。洋芝はプラスにはならないと思うが、渋らなければ大きなマイナスにもならないだろう。

 シゲルピンクダイヤは悪くない競馬を続けている一方で勝ち星は遠いという現状。1勝馬のままで5歳夏まできてしまった。理屈で考えると内枠から立ち回りでなんとかしたかったと思うので外枠がマイナスだが、他コースでは中日新聞杯といい秋華賞といい、外枠からでも結果が出ている。

 ウインマイティーは3歳秋以降苦戦が続いているが、古馬になってからは愛知杯しか使っていないし、まだ見限れない。忘れな草賞を勝ったデムーロ騎手に戻ってかつ洋芝替わりというのは、近走と違う結果を出すきっかけになりうるかと思う。

 フェアリーポルカはダートグレード2戦で結果が出ず、芝に戻ってきた。もともとは牝馬重賞を連勝した馬だし、3走前にしても中山牝馬S3着。コーナー4つで時計のかかる芝というのはベスト条件に近く、馬券圏内以上の結果を期待したい。

 シャムロックヒルは前走見事な逃げ切りだったが、50キロから55キロはいかにもきつい。逃げ馬で11番枠というのも少し厳しい条件に見える。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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