スマートフォン版へ

オリンピックの影響を受けなかった馬券の売り上げ

  • 2021年08月14日(土) 12時00分

JRAにとってはオリンピックの無観客開催がありがたかった!?


 東京オリンピック2020が終わりました。いろいろあって(これからもありそうで)タイヘンな大会になりましたが、すばらしい試合や演技をたくさん見られたと思います。選手のみなさん、ありがとうございました。

 一方で、大会期間中(7月24日〜8月8日)のJRA2場開催も終了しました。馬券の売上はどうだったのでしょうか?以下に、昨年同時期と比較したものをまとめてみました。ついでに、オリンピック期間中だけでなく、その前の開催についても見比べています(前は前半6日間、後は後半6日間の総計)。

競馬最前線

競馬最前線

 ご覧のように、JRAの馬券売上はオリンピック直前3週間は微増で期間中は微減。ただ、減ったと言っても、ほぼ昨年並みと言ってもいいくらいの数字でした。

 つまり、JRAの競馬はオリンピックの影響をほとんど受けなかったと言えます。

 もし東京オリンピックがいつものような有観客開催で、パブリックビューイングが各地で行われ、飲食店でお酒を飲みながら見られる状況でもあったとしたら、はたしてどうなっていたでしょうか?

 それを考えると、コロナのせいでオリンピックがほとんど無観客で行われたというのは、JRAにとってはありがたかったと言えるのかもしれません。

 でもこれは、ずっとこのまま“もしも”で語られる話なんですよね。次に日本国内で夏のオリンピックが行われることはあるのでしょうか?

 あったとしても、そして、今回とは違ってふつうに観客を入れて行われたとしても、今とは大きく時代が変わっているでしょうし、オリンピックの規模も今とは違っているはずですし・・・。

 さらに、その時代に競馬がどうなっているか、予測することは難しいでしょう。今のような“隆盛”が続くよう、祈るばかりではありますが…。

 とにかく、今回の東京オリンピックは、あらゆる意味で“基準外”の大会になってしまったわけですね。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング