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逃げることは「最後の手段」──安易な逃げが競走馬にもたらすもの【In the brain】

  • 2021年08月26日(木) 18時03分
VOICE

▲川田騎手がめったに逃げない理由とは (撮影:上岡伸輔)


今週は、テーマを設けて川田騎手の脳内を紐解いていく「In the brain」です。7月15日に掲載した当コラム(『運命の3歳未勝利戦“普段以上に強い責任感を持って”』)の中で、「めったに逃げないことには、何か理由がありますか?」という問いに、「れっきとした理由がありますよ。ただ、それをここで話すとなると、とんでもない文字量に…」と話していた川田騎手。

そこで今回改めて、川田騎手がめったに逃げない理由に迫りたいと思います。“逃げる競馬”は、競走馬をどういう気持ちにさせるのか…?

(取材・構成=不破由妃子)

福永騎手のアドバイスを重く受け、今では深く共感


 未勝利戦について語った回で、「めったに逃げないことには、何か理由がありますか?」と問われ、「れっきとした理由があります」と答えました。

※編集部注:8月22日終了現在、347回騎乗し、そのうち逃げたのは19回(10勝2着3回、勝率52.6%、連対率68.4%)。

 僕にとって、逃げるという手段は「最後の選択」。若い頃、それを教えてくれたのが(福永)祐一さんでした。僕の馬の乗り方に対して、祐一さんから「もっとこうしたほうがいい」といったアドバイスを受けたことは今も昔もほとんどありませんが、逃げることに関してだけは違いました。

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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