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【毎日王冠予想】開幕週らしく前有利の傾向、好位で運べる馬が有利だろう

  • 2021年10月09日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。


 東京競馬は6月27日以来の開催。当時のDコースに替わり、例年の秋開幕週同様、一番広いAコースが使用されている。今週は晴天が続いていることもあって、良馬場で開催。張り替え作業も行った芝コースは野芝、洋芝ともに順調に生育している。

 JRAが土曜午前7時に測定したクッション値は「9.4」(標準)。土曜午前5時の含水率はゴール前が15.6%、4コーナーが14.0%。JRAホームページでも触れられている通り、金曜に散水を実施した効果なのか。良馬場としては、含水率は高めでソフトに保たれている印象。

 土曜は、芝競走は6鞍行われた。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「7番手、1番手、4番手、5番手、2番手、1番手」。後半戦の芝のレースは頭数が手頃だったこともあるが、開幕週らしく前有利の傾向だった。内と外の馬場差がない分、内寄りをロスなく立ち回った馬の活躍が目立った。

 特に11、12Rのルメール騎手の戦略は馬場傾向も反映した形。

 11R・サウジアラビアRC(芝1600m)はレース前半3F37秒7〜同後半3F33秒8の超スロー。人気のコマンドラインは向正面で動き、3コーナーでは2番手を確保したことで、2番人気ステルナティーア以下の追撃を振り切った。

 12R・3歳上2勝クラス(芝1400m)のレガトゥスは、序盤は後方にいながら、3コーナー5番手に押し上げ、4コーナーでは早々に先頭に立ち、長い東京の直線の内ラチ沿いを確保して粘った。こちらもレース前半3F36秒3〜同後半3F34秒1。スローを見越した好プレーが光ったのも事実だが、経済コースを通る利が大きいのも事実。

 日曜も雨の心配は少ない。毎日王冠は飛ばす馬が不在。トーラスジェミニが逃げ候補で、競りかける馬もいないとあれば、芝状況的には相当有利だが…。S〜Mペースと見れば、好位で運べる馬が有利だろう。安田記念を中団から差し切ったダノンキングリーは好位差しもできる自在派。安田記念より1〜2列前で運ぶ可能性も? シュネルマイスターもどんな競馬でもできるタイプ。ルメール騎手の戦略にも注目。

 土曜2Rの2歳未勝利戦で1分47秒3(勝ち馬スターズオンアース)。土曜はSペースが多く、極端に速い時計は出ていないが、ある程度流れれば速い時計は出る芝状況。未勝利戦の時計の出方からすれば、毎日王冠は例年通りに「1分45秒台」。展開次第では「1分44秒台」も出るかもしれない。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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