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【菊花賞予想】「筋金入りのステイヤー」に近い種牡馬は?

  • 2021年10月19日(火) 12時00分

今後の長距離戦で有望なエピファネイア産駒


「筋金入りのステイヤー」という言葉が死語になって久しいが、いつの世にも長距離に強い種牡馬はいるはずだ。

 そこで今回は菊花賞に産駒がいる馬にこだわらず、2018年以降芝2400m以上で結果の出ている種牡馬をまずは調べてみる。まずは産駒が当該条件に50出走以上している種牡馬を勝率順に並べるとこのようになる。

回収率向上大作戦


 ロードカナロアが2位になるのには驚いたが、長距離の専門家が少ない=中距離馬ばかりが長めの距離に出ているという面もいまの競馬にはあるのだろう。同馬に関してはアーモンドアイやサートゥルナーリアを含め2400m戦で稼いだ面もあり、3000m級になるとさすがに積極的には推しづらい。

 エピファネイアはまだサンプルが少ないが今後の長距離戦では有望な存在だろう。距離帯別の産駒成績を見ても距離が延びるほど良い傾向にあり、個体の問題として短距離で走る産駒がいるにしても、種牡馬そのものは長いところに向いていると確信している。

 上記のデータだけで見ると差がないように見えるジャスタウェイは産駒の距離帯別成績にエピファネイアほどの特徴がなく、種牡馬自身は中距離タイプで、産駒の適性は母方次第という気がする。

 オルフェーヴルはディープインパクトと同レベルの勝率・複勝率になっている。自身のタイプとしてはエピファネイアより中距離寄りだったと思うのだが、産駒成績はエピファネイア同様に長距離>短距離の傾向がきれいにでている。今回の菊花賞には出走産駒がいないが、長いところで注目していきたい種牡馬だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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