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【エリザベス女王杯予想】府中牝馬S組2頭という事態だが

  • 2021年11月09日(火) 12時00分

前走の着順よりも重視すべきは…


 今年は前走府中牝馬S組が2頭のみ、しかも当時7着と16着の2頭。つまり府中牝馬Sで掲示板に載ってきた馬の出走はゼロという異常事態になった。

 府中牝馬SがGIIになった2011年以降、同レースから来た馬は最低でも4頭おり(2020年と2014年)、この組が馬券に絡まなかったことは15年の1回しかない。

 府中牝馬S掲示板組の出走が最も少なかったのは2013年の1頭。今年はこれを超える事態ということになる。

 その2013年、唯一出走した府中牝馬S5着以内馬は4番人気1着から臨んだホエールキャプチャだったが、エリザベス女王杯では6着。代わりに、府中牝馬Sで1番人気を7着と裏切ったアロマティコが本番では5番人気で3着に入った。

 他に「府中牝馬S掲示板組」が少なかったのは3頭だった年だが、これは過去10年で5回ある。うち2015年は先述の通り、府中牝馬Sで掲示板に載った載らないではなく同レースから来た馬が全滅。他に「掲示板組全滅」は2011年に1回ある。

 このときは府中牝馬Sで1番人気14着だったアパパネがエリザベス女王杯で4番人気3着と復活し、2013年のアロマティコに似た形となっている。

 過去10年の府中牝馬S組は勝ってきた馬が[1-2-1-5]で複勝率44.4%、1〜3着してきた馬だと[3-2-1-16]で複勝率27.3%。一方、府中牝馬Sで1番人気だった馬は[0-0-3-3]で勝ってはいないが複勝率50.0%。1〜3番人気だった馬は[3-1-3-10]で複勝率41.2%。アロマティコやアパパネからも分かるように、府中牝馬Sから来る馬については前走の着順よりも人気≒それまでの実績を重視したほうがよいのかもしれない。

 今回あてはまるのは前走2番人気16着のデゼル。今回は人気落ちだろうが、まだ見限らずにおきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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