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【エリザベス女王杯予想】非根幹距離GIでは最高レベルの争いだった昨年のエリザベス女王杯

  • 2021年11月12日(金) 19時00分
今週末はエリザベス女王杯!
血統ビームを駆使した亀谷敬正の予想を重賞限定で公開!
鋭い着眼点に基づく見解は誰が読んでもタメになります。
以下よりぜひご覧ください。
亀谷敬正の予想を見る

古馬になって成績上昇する血統面から昨年以上も期待できる


 芝2200mで行われるGIは、JRAの主流「ではない」血統馬が走りやすい距離。京都で行われていたエリザベス女王杯も外国馬のスノーフェアリーが優勝。過去20年のジャパンカップで外国馬が1、2着したのも芝2200m(中山)で行われた年だけ。

 今年のエリザベス女王杯と同じコースで行われた今年の宝塚記念も、現役時代に日本を主戦場としていなかった種牡馬の産駒が1、2着。出走馬はこの2頭のみ。どちらも父は主流のサンデーサイレンス系「ではない」系統。母父もサンデー系「ではない」系統。父の国別タイプは欧州型(国別タイプや系統はスマート出馬表を参照)。

 JRAのダービーが行われる芝2400mは400mで割れる距離。競馬の根幹距離である芝1600mも400mで割れる距離。よってJRAの主流血統は400mで割れる距離に強い馬を中心に繁殖が選別されています。ところが、芝2200mは400mで割れない距離のため、JRAの主流ではない系統や海外競馬で実績を残す血統馬が走りやすくなるのです。

 …というような話は、芝2200mGIでは20年近く言い続けているので、去年もそのように書いたわけですが、日本の主流系統であるサンデー系が1-3着を独占してしまいました。

 スローペースに加え、直線スピードが発揮しやすい馬場によりサンデー系が走りやすかったこと。加えて上位3頭は、サンデー系の中では非根幹距離や海外競馬が抜群に強い馬。非サンデー系で同じレベルの馬もいませんでした。

 勝ち馬のラッキーライラックは海外競馬での連対実績馬。父も凱旋門賞で連続連対。産駒も海外G1に強いオルフェーヴル(とはいえ産駒のマルシュロレーヌには驚きましたが)。

 2着サラキアも400mで割れない距離で行われる非根幹距離重賞の鬼。連対した重賞はすべて非根幹距離。同じく非根幹距離の有馬記念でも2着。

 3着のラヴズオンリーユーは根幹距離のオークスも勝っていますが、それ以上に海外G1の方が向いていた馬。全兄のリアルスティールも重賞勝利は海外と非根幹距離のみ。

 今にして振り返れば、昨年は非根幹距離適性を問われたレースの中でも「例外的な」超ハイレベルだったのです。

 その超ハイレベルレースで4着だったのがウインマリリン。

 父がスクリーンヒーロー。同種牡馬の産駒にゴールドアクター。GI勝利は有馬記念。重賞勝利4勝はすべて非根幹距離。

 エリザベス女王杯に限らず、非根幹距離は同じ馬が何度も走りやすいリピート率が高いレースの性質も強いです。先に書いたスノーフェアリーもそうですし、クロコスミアもエリザベス女王杯で3年連続で連対しました。

 今年は昨年だけ走れば馬券になれる可能性も高いのですが、血統面からは昨年以上も期待できます。

 スクリーンヒーロー産駒は2、3歳時と4歳以降での重賞出走数はほぼ同じ。そして4歳での重賞勝利が全体の40%近くを占めます。キャリアを重ねて上昇する欧州血統らしい傾向を示しています。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正のエリザベス女王杯予想はレース当日までにウマい馬券で公開!

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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