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ジャパンCは実績や馬齢などが明暗を分けそう

  • 2021年11月27日(土) 19時00分
 前回11月21日のWIN5は15万9750円の低額配当決着。3レース目の福島民友C(福島11R)を単勝オッズ14.0倍(6番人気)のダノンファストが勝ったものの、2レース目の武田尾特別(阪神10R)を単勝オッズ1.2倍(1番人気)のプログノーシスが制したこともあり、払戻金額が伸びませんでした。

 なお、プログノーシスの単勝支持率は約65.7%。単勝に投じられた票のうち3分の2弱を占めるほどの圧倒的な人気だったわけですから、最終的な配当に大きく影響したのは当然と言えるでしょう。実際、1レース目から2レース目にかけての残存率は約73.8%と、単勝支持率よりもさらに高い水準。なんと4分の1強しか残り票数が減らなかったのです。

 ちなみに、4レース目の霜月S(東京11R)で優勝を果たした単勝オッズ3.5倍(1番人気)のヘリオスは、単勝支持率が約22.6%で、3レース目から4レース目にかけての残存率が約19.3%。同じ単勝1番人気でも、1倍台前半と3倍台後半では意味合いがまったく異なります。断然人気馬を買い目に入れる際は、的中難度に見合った配当が期待できるか否かを判断すべく、単勝オッズから大まかな支持率を推測しておいた方が良いかもしれません。

 明日11月28日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が81万1008通り(土曜12時現在)。ジャパンCデイということもあり、発売締切時刻が14時20分(JRAダイレクトは14時15分)に繰り上がっておりますので、まずはお買い逃がしのないようご注意ください。

【2021年11月28日発売分の1点予想】

東京10R 5.サンライズウルス
阪神10R 4.テーオーラフィット
東京11R 14.ハーツイストワール
阪神11R 15.グレートタイム
東京12R 2.コントレイル

【1レース目 アプローズ賞(東京10R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2020年のシャングリラ賞は、前走で東京芝1600m・東京ダ1600mのレースを使っていた8頭のうち4頭が1〜4着を占める結果に。タイセイスラッガーなど、他コースのレースを経由してきた馬は過信禁物と見るべきでしょう。

 チャンスがありそうなのはタイキドミニオン・サンライズウルス・エコロファルコン・アラゴナイト・キタノリューオーあたり。休養明け2戦目のサンライズウルスは特に楽しみです。

【2レース目 立雲峡S(阪神10R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2020年の立雲峡Sは、前走で1600m超のレースを使っていた3頭のうち2頭が1〜2着を占める結果に。ウイングレイテスト・セウラサーリ・ノルカソルカらは扱いに注意すべきだと思います。

 面白そうなのはテーオーラフィット・ラヴユーライヴ・トウケイミラあたり。テーオーラフィットはここ2戦が着順以上に高く評価できる内容でしたし、絶好の狙い目かもしれません。

【3レース目 ウェルカムS(東京11R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2020年のウェルカムSは、父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ7頭のうち3頭が1〜3着を占める結果に。なお、東京芝1800mで施行された2019年のウェルカムSも、1〜3着馬はいずれも父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬でした。ノースブリッジ・ジャックドール・アルビージャらはやや評価を下げるべきでしょう。

 狙ってみたいのはエンデュミオン・カイザーバローズ・ハーツイストワールあたり。実績上位のハーツイストワールはしっかり押さえておきたいところです。

【4レース目 カノープスS(阪神11R)】

 初めて施行された2020年のカノープスSで1〜3着となった3頭は、いずれも“同年、かつJRA、かつオープンクラスのレース”において上がり3ハロンタイム順位が3位以内となった経験を持っていた馬。前走の4コーナー通過順が12番手以下だった点も共通していました。ヒロイックテイルのようなタイプは評価を下げ、追い込み馬の一発を警戒した方が良いかもしれません。

 今年はライトウォーリア・ドスハーツ・ニューモニュメント・グレートタイム・エイコーンあたりが楽しみ。前走が好内容だったグレートタイムを中心に据えつつ、他の馬も可能な限りマークしておくべきだと思います。

【5レース目 ジャパンC(東京12R)】

 実績やコース適性を素直に評価したい一戦。「“東京・京都、かつGIのレース”において3着以内となった経験がない馬」は2009年以降[0-1-0-90]なので、オーソリティらは割り引きが必要です。

 さらに「前走の条件が“JRA、かつGIのレース”以外、かつ前走の出走頭数が13頭以下だった馬」は2009年以降[1-1-0-54]、「馬齢が6歳以上の馬」は2009年以降[0-0-2-56]。少頭数のレースを経由してきたシャフリヤール、キャリアが豊富過ぎるキセキも、信頼し過ぎないよう心掛けるべきでしょう。

 なお「“同年4月以降、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において4着以内となった経験がない馬」も2009年以降[0-0-1-83]と苦戦していました。

 アリストテレスやユーバーレーベンも侮れませんが、注目はやはりコントレイル。単勝で保険を掛けることができる5レース目ですし、一頭勝負を検討しても良いと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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