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【ジャパンC予想】決まり手に差はない、力を存分に出せる馬場状態

  • 2021年11月27日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。


 開催最終週の東京芝は先週に続き、Cコースを使用。ラスト2週がCコース(その前がBコース)の運用法は、基本的には2004年以降は同じ。ジャパンCウイークがどんな芝状態になっているかは、その年の秋開催の天候で変わってくる。

 例えば、キタサンブラックが馬場の内に入らず、中央を逃げ切った2016年は11月に入ってから競馬開催日に雨が降る日が多く、内寄りの芝の傷みが進んでいた。

 逆に最終週でも内ラチ沿いの傷みが少ない年も結構多く、アーモンドアイが「2分20秒6」のレコードで制した2018年は、開催日に好天が続き、逃げ粘った2着キセキも含めて「内&前有利」で推移した。

 では、今年は? 最終週としては内寄りの芝の傷みも少なく、展開次第では差しも決まっている「標準的な芝状態」が個人的見解。

 土曜は、芝競走は6鞍。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「11番手、7番手、4番手、2番手、9番手、3番手」。好位差しも決まれば、外からの差しも届いている。ちなみに芝6競走の騎手の内訳は、横山武史騎手が3勝、ルメール騎手が2勝、柴田大知騎手が1勝。特にジャパンC騎乗予定の横山武史騎手、ルメール騎手は芝状態を把握している点で注目。

 ジャパンCと同じ2400mで行われた7R・3歳上1勝クラスを一応の参考レースに取り上げたい。レース前半5F62秒4〜後半5F59秒1のSペース。2番手から快勝した1番人気トゥーフェイスのルメール騎手が、内寄りを多少避けたコース取りだったのは見逃せない。勝ち時計2分26秒3は速くもなく、遅くもなく標準的。このレースで先手を奪ったマイネルクロンヌ(8着)は最低11番人気で粘れなかったが、S〜Mペースなら、好位勢はやはり有利。

 3歳上オープンの11R・キャピタルS(芝1600m)は「差し」と「好位」で1、2着。中団から外を突き抜けた2番人気プリンスリターンは横山武史騎手の騎乗も光った。レース前半3F34秒4〜同後半3F34秒7。ある程度流れれば、差し馬も届く。ただ、このレースの2着馬トラインは道中3番手から内をロスなく立ち回っての好走。内寄りも十分粘りが利く状況。

 日曜も天気の心配はなく、ジャパンCは良馬場確実。今春ダービーよりは多少時計が掛かっている。今の時計の出方からすると、優勝推定タイムは「2分23秒台後半」辺りか。出走馬18頭が、力を存分に出せる馬場状態といえそうだ。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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