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【阪神JF予想】迷ったらキャリアの浅いほうという手も

  • 2021年12月07日(火) 12時00分

前走クラス別で考えると差は大きい


 2歳GIは、キャリアの浅い馬を重視したほうがよいという単純な面もある。ただ、例えば前走新馬組は全員がキャリア1戦、前走未勝利組は原則としてキャリア2戦以上といった事情の違いはあるので、前走クラス別に考えたほうがよい。

 阪神JFの前走重賞組でいうと、過去10年、キャリア2戦組は[4-1-2-15]で勝率18.2%・複勝率31.8%。キャリア3戦組は[3-2-4-30]で勝率7.7%・複勝率23.1%だから2戦組のほうが走っている。前走3着以内馬に限定すると[4-1-2-11]と[3-2-3-12]で複勝率がやや逆転するが、勝率は22.2%と15.0%でキャリア2戦組のほうが勝る。

 このレースが牝馬限定戦になってからの通算でも同様。アルテミスSが無かった時代もだいぶ含まれるが、迷ったらキャリアの浅い方という選び方でもいいだろう。

 前走1勝クラス組はどうか。こちらはそもそも全体でも過去10年[1-4-2-42]とあまり馬券に絡んでいないが、キャリア2戦組が[0-2-2-10]で複勝率28.6%、キャリア3戦組が[1-1-0-12]で複勝率14.3%だから、唯一の勝ち馬(ショウナンアデラ)が3戦組とはいえ、複勝率は倍ほど違う。レースの歴史通算でも2戦組が複勝率29.4%、3戦組が17.8%。前走を勝ってきた馬限定だと50.0%と23.1%でさらに差は大きくなる。

 今年の登録馬のうち、前走が重賞でキャリア2戦なのはステルナティーアだけ。前走が1勝クラスでキャリア2戦(つまり2戦2勝)はナミュールとダークペイジ。他馬との比較で迷ったら、キャリアの浅さに賭けてみるのもおすすめだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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