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阪神JFは関東圏のレースにおける実績が重要

  • 2021年12月11日(土) 19時00分
 前回12月5日のWIN5は249万3820円の配当で決着。単勝1番人気の馬が2勝、単勝3番人気・単勝4番人気・単勝5番人気の馬が各1勝という決着だったものの、単勝オッズ3倍未満の支持を集めていた4頭がすべて2着以下に敗れたこともあり、やや高めの払戻金額となりました。

 特に影響が大きかったと思われるのは、2レース目の逆瀬川S(阪神10R)。勝ったのは単勝オッズ9.5倍(4番人気)のスーパーフェザーで、単勝オッズ2.2倍(1番人気)のヴァリアメンテが4着に、単勝オッズ2.6倍(2番人気)のギャラントウォリアが2着に敗れています。ちなみに、スーパーフェザーの単勝支持率は約8.4%。一方、WIN5は1レース目終了時点の残り票数が129万5320票、2レース目終了時点の残り票数が8万6821票なので、残存率にすると約6.7%です。

 おそらく、8頭立ての少頭数だったこともあって、このレースは堅く収まると見ていたプレイヤーが多かったのでしょう。出走頭数の少ないWIN5対象レースで波乱が起きると、得てしてこのような結果になりがち。予算やメンバー構成にもよるとはいえ、安易に絞ってしまわないよう心掛けた方が良いのかもしれません。

 明日12月12日のWIN5は総出走頭数が78頭、総組み合わせ数が87万912通り(土曜12時現在)。3〜5レース目がいずれも“フルゲート”で、難度の高い回になりました。


【2021年12月12日発売分の1点予想】

中京10R 2.シナモンスティック
阪神10R 10.マテンロウスパーク
中山11R 1.リュウノユキナ
中京11R 9.マリーナ
阪神11R 10.サークルオブライフ

【1レース目 つわぶき賞(中京10R)】

 少頭数のレースを経由してきた馬は過信禁物。「前走の出走頭数が13頭以下だった馬」は2017年以降[0-1-2-25]です。コムストックロード・エクロール・ファロロジー・アキバなど、今年は出走馬の大半がこの条件に引っ掛かっています。

 前走の出走頭数が14頭以上だったのは、シナモンスティック・ユキヤナギの2頭だけ。前走が好内容だったシナモンスティックは押さえておくべきでしょう。

【2レース目 竹田城S(阪神10R)】

 今年の4〜6回阪神ダ2000m(12月11日終了時点)は、ミスタープロスペクター系種牡馬の産駒が優勢。「父がミスタープロスペクター系以外の種牡馬、かつ前走の着順が5着以下だった馬」は[0-1-2-34]と苦戦していました。

 チャンスがありそうなのはヴィアメント・キンノマサカリ・マテンロウスパーク・ペルセウスシチー・ダノンアレー・ユアヒストリーあたり。実績上位のマテンロウスパークはコース替わりもプラスに働きそうです。

【3レース目 カペラS(中山11R)】

 実績ある差し馬と比較的若い馬が中心。「“JRA、かつオープンクラスのレース”において“着順が1着、かつ上がり3ハロンタイム順位が3位以内”となった経験がない、かつ馬齢が5歳以上の馬」は2016年以降[0-0-1-34]とあまり上位に食い込めていません。ダンシングプリンス・モズスーパーフレアらは扱いに注意すべきだと思います。

 また「前走との間隔が中2週以内、かつ前走の着順が3着以下だった馬」は2016年以降[0-0-0-22]、「前走の着順が10着以下・競走中止だった馬」は2016年以降[0-0-1-24]。臨戦過程に余裕がない馬や、前走の内容がいまひとつだった馬は期待を裏切りがちでした。

 さらに「前走の条件が国内、かつ前走の4コーナー通過順が11番手以下・競走中止だった馬」は2016年以降[0-0-0-18]。オメガレインボーなど、後方からレースを進めた直後の馬は評価を下げるべきでしょう。

 これらの条件を綺麗にクリアしているのは、リュウノユキナ・デュアリスト・ミスズグランドオーの3頭。コース適性が高いリュウノユキナは素直に信頼して良さそうです。

【4レース目 知立S(中京11R)】

 今年の6回中京芝1400m以下(12月11日終了時点)は、間隔を詰めて使ってきた馬が堅実。「前走との間隔が中2週以内の馬」は[4-2-3-16]で、3着内率が36.0%に達しています。

 実績などを考慮するとフォイアーロート・スティクス・シャドウブロッサム・スワーヴシャルル・チェアリングソングあたりも侮れませんが、狙ってみたいのはマリーナ。このコースやメンバー構成ならスムーズにレースを進められるでしょう。

【5レース目 阪神JF(阪神11R)】

 距離適性が最大のポイント。「“JRA、かつ1500m超のレース”において1着となった経験がない、かつ“JRA、かつ出走頭数が15頭以上、かつ重賞のレース”において1着となった経験がない馬」は2013年以降[0-0-0-64]でした。ラブリイユアアイズらは強調できません。

 なお「“東京・中山、かつ1勝クラス以上のレース”において2着以内となった経験がある馬」は2013年以降[5-5-6-14]で、3着内率が53.3%。舞台は阪神競馬場ですが、関東圏の前哨戦で好走してきた馬を重視したいところです。

 2013年以降の3着以内馬24頭中23頭がキャリア2〜3戦だった点も加味すると、今年はステルナティーア・サークルオブライフ・ウォーターナビレラ・ベルクレスタ・ナミュールあたりが楽しみ。このコースが合いそうなサークルオブライフは特に有力だと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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