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朝日杯FSは前走の格と出走頭数が明暗を分けそう

  • 2021年12月18日(土) 19時00分
 前回12月12日のWIN5は23万6900円の低額配当決着。単勝オッズ4倍未満の支持を集めていた6頭のうち5頭が4着以下に敗れたものの、優勝馬5頭はいずれも単勝3番人気以内の馬でした。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約63万円。実際の配当がその3分の1程度にとどまったのは興味深いところです。

 前回12月12日のWIN5対象レースで単勝オッズ3倍未満の支持を集めていたのは、阪神JF(阪神11R)のナミュール(4着)のみ。そのナミュールも単勝オッズは2.9倍でしたから、一本被りとまでは言えません。一方、単勝5番人気以内の支持を集めていた馬のうち、単勝オッズが10倍以上だったのは知立S(中京11R)のノクターンノーツ(16着)のみだったうえ、その単勝オッズも10.1倍。どのレースもハイレベルな混戦模様だった分、上位人気馬ばかりの組番が普段以上に売れてしまったのでしょう。一頭でも人気薄の馬が勝っていたら、妙味の面でも申し分ない高額配当決着になったのではないかと思います。

 明日12月19日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が86万4000通り(土曜12時現在)。5レースとも15〜16頭立てで、絞りどころの選択が明暗を分けそうな回になりました。


【2021年12月19日発売分の1点予想】

中京10R 15.ワールドコネクター
阪神10R 11.グレイイングリーン
中山11R 3.ラインベック
中京11R 9.マテンロウスパーク
阪神11R 4.セリフォス

【1レース目 寒椿賞(中京10R)】

 臨戦過程がポイント。「前走のコースが東京以外だった馬」は2018年以降[0-0-2-21]です。サンダップルド・バルムンクなど、東京以外のレースを経由してきた馬は扱いに注意するべきでしょう。

 なお「前走の馬体重が480kg未満だった馬」も2018年以降[0-1-2-20]と勝ち切れていません。

 狙ってみたいのはバルミュゼット・ルミナスフラックス・ジョンソンテソーロ・ワールドコネクターあたり。前走の馬体重が544kgだったワールドコネクターは特に面白い存在だと思います。

【2レース目 六甲アイランドS(阪神10R)】

 今年の4〜6回阪神芝1400m内、かつ3歳以上のレース(12月18日終了時点)は、中央場所のレースを主戦場としてきた馬が優勢。「前走のコースがローカルだった馬」は[0-4-1-42]と期待を裏切りがちでした。テンハッピーローズ・サンキューユウガらは割り引きが必要です。

 チャンスがありそうなのはルプリュフォール・レガトゥス・グレイイングリーン・セウラサーリあたり。実績上位のグレイイングリーンは押さえておくべきでしょう。

【3レース目 ディセンバーS(中山11R)】

 高齢馬は不振。「馬齢が6歳以上の馬」は2017年以降[0-0-1-24]とあまり上位に食い込めていません。実績上位のメイケイダイハードはともかく、他の該当馬は評価を下げるべきだと思います。

 ちなみに「“前年以降、かつ中央場所、かつ重賞のレース”において3着以内となった経験がある馬」は2017年以降[4-2-3-7]と堅実。一方、この経験がなかったにもかかわらず3着以内となった3頭は、いずれも前走の条件が重賞、かつ前走の4コーナー通過順が5番手以内でした。ウインアグライア・ゴルトベルクらは過信禁物と見るべきでしょう。

 これらの傾向から強調できるのはローザノワール・ラインベック・アドマイヤハダルあたり。先行力が高いラインベックは特に有力と見て良さそうです。

【4レース目 三河S(中京11R)】

 今年の6回中京ダ1400m以上、かつ2勝クラス以上のレース(12月18日終了時点)は、先行力の低い馬が期待を裏切りがち。「前走の4コーナー通過順が9番手以下だった馬」は[0-0-2-31]なので、ヴォワドアンジェ・サトノガイア・スズカゴウケツらは強調できません。

 面白そうなのはモダスオペランディ・ワイドソロモン・マテンロウスパークあたり。マテンロウスパークはコース替わりもプラスに働くと思います。

【5レース目 朝日杯FS(阪神11R)】

 夏場のレースしか勝っていない馬は割り引きが必要。「“同年9月下旬以降、かつJRA、かつ芝1400m以上のレース”において1着となった経験のない馬」は2014年以降[0-1-0-55]と苦戦していました。プルパレイ・トウシンマカオ・ジオグリフらは評価を下げるべきでしょう。

 あとは臨戦過程も重要。「前走の出走頭数が12頭以下、かつ前走の条件が“JRA、かつ重賞のレース”以外だった馬」は2014年以降[0-0-0-33]ですから、ダノンスコーピオンなども割り引きが必要です。

 なお「“JRA、かつ1800m未満のレース”において5着以下となった経験のある馬」は2014年以降[0-0-1-35]とあまり上位に食い込めていません。

 通常の式別であればスプリットザシーあたりも楽しみですが、WIN5はセリフォスを素直に信頼して良さそう。少なくとも、無理に嫌う必要はないと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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