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【有馬記念予想】有馬記念は欧州指向の強い非根幹距離血統を狙うレース

  • 2021年12月24日(金) 19時00分
今週末は有馬記念!
血統ビームを駆使した亀谷敬正の予想を重賞限定で公開!
鋭い着眼点に基づく見解は誰が読んでもタメになります。
以下よりぜひご覧ください。
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なぜ非根幹距離ばかりで実績を収める馬が出るのか


 当コラムでも長年書き続けてきた「血統ビーム的競馬概念」は、様々な競馬ゲームに採用されてきました。そして大ヒットゲームとなった「ウマ娘」には「根幹距離、非根幹距離」のアビリティが採用されているとのこと!

 根幹距離とは競馬の中心であるマイル(1600m)競走から400mずつ足した2000m。2400mのこと。非根幹距離は1400m、1800m、2200m、2500mのことを示します。

 では、なぜ、非根幹距離ばかりで実績を収める馬が出るのでしょうか?

 JRAの主流血統は芝1600、2000、2400mを速く走る馬で血統の淘汰を行ってきました。その能力で淘汰された血統は、非根幹距離。そして減速要素の強い競馬場では大幅に減速する馬も出るのです。

 その一方で、非根幹距離。タフなコースレイアウトといった減速要素が強い競馬でも失速しない血統が存在します。そのような血統の馬は根幹距離のスピード勝負では負けてしまっても、非根幹距離では減速幅が少ないので根幹距離巧者に勝つことが出来る…そう考えるのが血統ビームの概念です。

 2019年の有馬記念も、根幹距離の東京芝2400mで世界最速のパフォーマンスを発揮したアーモンドアイは9着に敗れました。非根幹距離の2500mでは大幅に減速してしまったのです。

 なお、2019年の有馬記念の1、2、3着馬はいずれも東京芝のGIレースを勝ったことがありません。つまり最高スピード勝負では東京芝GIは勝てなかったけれども、非根幹距離の減速要素への耐性は強い馬が上位を占めたのです。

 そして「能力の設計図」である血統にも共通項がありました。1、2着馬は欧州の名血サドラーズウェルズを持つ馬です。なお、過去10年のJRAダービーではサドラーズウェルズを持つ馬は1頭も勝っていません。サドラーズウェルズが得意な体力勝負、減速要素への耐性が問われ難いからです。

 このような概念から、有馬記念は非根幹距離巧者で欧州指向が強い馬を狙うべきレース。と考えることが血統ビーム的アプローチ。

 ディープボンドは父キズナ。非根幹距離で行われ、先行馬が総崩れする消耗戦だった今年のエリザベス女王杯で産駒が1、2着。これが産駒のGI初勝利。根幹距離GIで勝ちきれなかった馬が非根幹距離GIで待望の優勝を遂げることは30年以上前から続く競馬の傾向ですが、それは産駒にも継がれることも多々あります。

 ちなみに、マンハッタンカフェ産駒もエリザベス女王杯で1、2着独占したことがありますが、同馬は有馬記念勝ち馬。産駒のクイーンズリングも有馬記念で8人気の人気薄ながら2着。

 母父が欧州型のキングヘイロー。同母父の産駒は芝2000m、2400m重賞は未勝利。一方、1800m、2200mでは計4勝。非根幹距離歓迎の母父。

 ディープボンド自身も欧州の重賞を勝ったように、欧州指向の強いレースで実績を収める馬。

 ステラヴェローチェの父はバゴ。凱旋門賞馬で欧州指向の強いレースで実績を残す種牡馬。同産駒のクロノジェネシスが非根幹距離のグランプリを3連覇中。根幹距離の皐月賞、ダービーでは3着でしたが、非根幹距離の有馬記念ならば、他の馬がパフォーマンスを発揮できない分、相対的に有利に働く可能性は高いです。

 仕上がりの早い血統であることと、キャリアを重ねると短距離寄りにシフトすることからも、3歳で有馬記念に出走する方が良いタイプでもあります。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正の有馬記念予想はレース当日までにウマい馬券で公開!



エフフォーリア、クロノジェネシスについての議論は「殿堂入り予想家」のコラムをご参照下さい。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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