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【国分恭介騎手】アフリカンゴールドと挑む京都記念「“積極的な競馬”でいい結果を」

  • 2022年02月12日(土) 12時02分
今週のFace

▲アフリカンゴールドと京都記念に出走する国分恭介騎手(撮影:高橋正和)


半兄にドバイワールドカップ優勝馬アフリカンストーリーを持つアフリカンゴールド。3歳時は菊花賞に出走するなど早くから活躍しましたが、近年は力を発揮できないレースが続きました。

ところが、ブービー人気だった中日新聞杯で2着。いきなりの激走のカギは、先行したことでした。年が明けた日経新春杯も5着と、復活の狼煙を上げ、京都記念で重賞初制覇を狙うアフリカンゴールドについて、4戦続けてコンビを組む国分恭介騎手に伺いました。

(取材・構成:大恵陽子)

前向きな馬かと思いきや、最初のコーナーで「あれ?」


──国分恭介騎手といえば、netkeibaの人気コラム「キシュトーーク!!」のレギュラーメンバーでした。それ以来、実に7年ぶりのコラム登場のようです。

国分恭 時が過ぎるのは早いですね。そんなに経っていると思いませんでした。

──兄・優作騎手と“双子ジョッキー”で注目される中デビューし、13年で重賞3勝。ざっくりとはなりますが、振り返っていかがですか?

国分恭 しんどいこともたくさんありましたけど、重賞に乗せていただいたり、たくさんの方々に支えていただいて何とかやってこれました。「似ている」と言われる兄と間違えられる頻度は昔よりは減りました。性格は違いますけど、外見はやっぱり似ているんだなぁと思うこともあって、たまに写真を見て「あれ?」と思うことはあります。

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▲兄・優作騎手の通算100勝達成時、右が恭介騎手(c)netkeiba.com


──私はまだお二人の見分けがつきません(苦笑)。20代前半と比べて、考え方は変わりましたか?

国分恭 全然変わらないですね。「少しでも上手くなりたい!」と思って毎日乗っています。競馬以外で唯一、馬に乗れるのが調教なので、そこで試行錯誤をしながら、そこで得た感覚を競馬に持って行って「どうかな?」というのをずっと繰り返しています。成績がそんなに良くないので、悩みながらやっている感じです。

──さて、今回はアフリカンゴールドとのコンビについて伺いたいのですが、3走前のオクトーバーSからコンビを組みはじめました。東京で初コンビだったんですね。

国分恭 前日の府中牝馬Sで、同じ西園正都厩舎のローザノワールに乗せていただき、土日を東京で乗せていただきました。土日ともに東京で乗るのは初めてでした。

──初めて乗った印象はいかがでしたか?

国分恭 「少しやんちゃをするかも」と聞いていて、返し馬も先出しでしたので、気を付けては乗っていました。自分を持っていて、気持ちを表に出すタイプだなと思いました。

──レースでも気持ちの強さを感じましたか?

国分恭 事前にデビューからの全レースを見て、結構前向きな馬なのかなと思っていました。ちょっとハミを噛んで、ジョッキーが抑えて乗っているイメージでしたが、先入れのゲート内でも大人しくしてくれていましたし、長い時間、ゲート内で待たされても普通にスタートを切ってくれました。以前乗っていたジョッキーからは「促して前に行くと、ハミを噛まないままやめちゃうけど、ゆっくり行ったら最後に脚を使うよ」と聞きました。

──そこで、無理せず出たなりでレースをしようと?

国分恭 スタートして少しは促しましたけど、あまり深追いしませんでした。東京2000mはすぐにコーナーを迎えるコースで、コーナーを曲がった瞬間にはもうハミが抜けていて、「あれ?」と思いました。ポジションをキープできなくなって、どんどん下がっていって、4コーナーではずっと手が動いていました。でも、それが止めているのかしんどいのか、全然分かりませんでした。最後の1ハロンを切ったくらいから少しずつ伸びて8着だったので、ただ単に気が入っていないだけなんだな、と思いました。もし次に乗せてもらえるんだったら、もうちょっと強めに乗ってみようかな、というイメージが湧きました。

コンビ継続だからこその先行策と激走


──レースに乗ってみないと分からないことって多いんですね。それらを踏まえての中日新聞杯はレース前、西園調教師とどんな話をしましたか?

国分恭 先生も同じことを考えていたみたいで、僕が「前に行っていいですか?」と聞くと、「前に行って、いい位置を取ってくれ」と。

──オクトーバーSとは対照的に、序盤からかなり促していき2番手を取りました。

国分恭 前回はそのくらい出して行くと噛むと思ってできなかったですけど、全く噛まないということが分かったので、思いっきり出して行けました。折り合いも全然苦労しなかったです。

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▲ブービー人気から2着に食い込んだ昨年の中日新聞杯(ユーザー提供:あすりさん)


──あれだけポジションを取るのに促して、直線も粘ってすごいなと思いました。

国分恭 「促す」と言っても、馬がただ行こうとしないだけのところを促しているので、体力を削っているわけではありません。道中はすごくスローで、瞬発力勝負になるとちょっとマズいかなと思って、早めに動かしました。

──直線の手応えはどうでしたか?

国分恭 乗っている側としては、ないです。半信半疑でした。2回目の騎乗でまだあまり掴みきれていなかったですが、先行したからには粘らせるしかない、と思っていました。

──その思いにアフリカンゴールドも応えて、17番人気で2着。

国分恭 元々、重賞で3着にきている馬ですし、馬自体が悪いわけでは全くなくて、気持ちの問題だけだと思っていました。どうやったら馬の力を発揮できるか、どう乗ろうか、ということだけを考えていました。

──レース後の陣営の反応はどうでしたか?

国分恭 みんな喜んでくれて、よかったです。また乗せていただけたので、何とか! と思っていました。賞金をあんまり持っていなかったので、中日新聞杯は除外対象だったんですけど、1頭違うレースに回ってくれて出走できました。2着で賞金加算できたことでレースに使いやすくなりました。あそこまでいったら勝たないといけないんでしょうけど、そこが僕の甘さですね。

──この馬の強みは?

国分恭 現時点の僕のイメージだと、体力があります。前に行く馬って、相当しんどいと思うんですよね。それでも踏ん張れそうですし、東京も馬場が重たかったですけど、最後の最後にちょっと伸びてきたように、最後まで頑張れる体力があるのかなと思いました。

──前走の日経新春杯も、直線で飲み込まれるかと思いきや、粘って5着。

国分恭 他の馬が寄ってきて、抜かれそうだったところをまた盛り返したので偉いですね。

──ここ3走は左回りでしたが、今回の京都記念は右回りの阪神芝2200m。このコースはどう感じますか?

国分恭 左右どちらかにモタれる馬でもないですし、僕はそこまで気にならないかなって思っているんですけど、先生は「左回りの方がいいかな」と話をされていました。でも、右回りでも勝っている馬なので、あまり気にせず、いい位置で運べれば、そこまで大崩れしないんじゃないかな、と思っています。

──京都記念に向けて意気込みをお願いします。

国分恭 乗せていただく以上は、一番いい結果を求めて乗りたいです。馬の能力を信じて、積極的な競馬でなんとかいい結果を残したいです。

(文中敬称略)

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