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東京新聞杯は臨戦過程や馬齢に注目したい一戦

  • 2022年02月05日(土) 19時00分
 前回1月30日のWIN5は900万4600円の配当で決着。1レース目の美濃S(中京10R)を単勝オッズ12.1倍(5番人気)のパトリックが、3レース目の巌流島S(小倉11R)を単勝オッズ20.9倍(11番人気)のメイショウミモザが、5レース目の根岸S(東京11R)を単勝オッズ11.5倍(6番人気)のテイエムサウスダンが制したことで、払戻金額が伸びました。3頭とも実績上位と言える存在でしたが、勝ち切るところまではイメージしづらいと考えていた方が多かったのではないでしょうか。

 ちなみに、発売金額は8億6186万9600円で、今年に入ってからの最高額だった前々回1月23日(8億6461万4100円)とほぼ同じ水準。ホープフルSなどが施行された2021年12月28日(8億7227万4100円)と比べても見劣りしません。前回の当コラムで予想していた通り、序盤の1〜2レース目が少頭数だった分、普段よりも多くのプレイヤーが「今回は与し易い」と考えて参戦したようです。

 総組み合わせ数が極端に多く、組番ひとつあたりの投票数が少ないWIN5は、ちょっとしたプレイヤー心理の動きによって配当的な妙味が大きく変わってしまう式別。発売金額の多寡を観察しているだけでも様々なヒントが見つかりますので、皆さんもぜひ注目してみてください。

 明日2月6日のWIN5は総出走頭数が68頭、総組み合わせ数が44万3520通り(土曜12時現在)。少頭数となった3レース目の関門橋S(小倉11R)、4レース目のきさらぎ賞(中京11R)あたりが、買い目を組み立てるうえでのポイントになるかと思います。

【2022年02月06日発売分の1点予想】

中京10R 7.ペルセウスシチー
東京10R 13.シゲルタイタン
小倉11R 9.ワールドウインズ
中京11R 7.フォースクエア
東京11R 6.ファインルージュ

【1レース目 瀬戸S(中京10R)】

 今年の1回中京ダ1900m、かつ4歳以上のレース(2月5日終了時点)は、前走で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークしていた馬が優勢。「前走のコースがJRA、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が6位以下だった馬」は[0-1-1-27]と苦戦していました。

 チャンスがありそうなのはヴィゴーレ・ベルジュネス・ペルセウスシチー・ハヤブサナンデクン・ハンディーズピーク・メイショウヨカゼあたり。このコースが合っていそうなペルセウスシチーは押さえておくべきでしょう。

【2レース目 銀蹄S(東京10R)】

 大敗直後の馬は不振。「前走の着順が8着以下だった馬」は2017年以降[0-0-1-21]とあまり上位に食い込めていません。ボンボンショコラらは割り引きが必要です。

 有力候補はジュリオ・イディオム・ブッチーニ・ニュートンテソーロ・シゲルタイタンあたり。シゲルタイタンは実績あるコースに替わる点も強調できます。

【3レース目 関門橋S(小倉11R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2021年の関門橋Sは、前走で2000m未満のレースを使っていた4頭がそのまま1〜4着を占める結果に。また、1〜3着馬はいずれも馬齢が5歳以下でした。

 ヒュッゲ・アイコンテーラー・ダブルシャープ・レッドジェニアル・ヴァンケドミンゴあたりも侮れませんが、昨年の優勝馬でもあるワールドウインズは特に楽しみ。素直に中心視すべきでしょう。

【4レース目 きさらぎ賞(中京11R)】

 基本的には実績馬が強いレース。「“JRA、かつ1勝クラス以上のレース”において3着以内となった経験がある馬」は2014年以降[7-7-6-17]と堅実です。なお「“JRA、かつ1勝クラス以上のレース”において3着以内となった経験がない、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が2位以内、かつ前走の出走頭数が13頭以上だった馬」も2014年以降[1-1-2-8]と健闘しています。逆に言うと、これらの条件をクリアしていないエアアネモイ・マテンロウレオ・ダンテスヴューらはあまり強調できません。

 さらに「前走の着順が5着以下・競走中止、かつ前走の条件がGI以外だった馬」は2014年以降[0-0-0-17]、「前走との間隔が中2週以内の馬」は2014年以降[0-0-1-14]と、それぞれ期待を裏切りがちでした。

 狙ってみたいのはアスクワイルドモア・フォースクエア・セルケトあたり。フォースクエアはコース替わりもプラスに働くのではないでしょうか。

【5レース目 東京新聞杯(東京11R)】

 前走好走馬とビッグレースからの直行組が中心。「前走のコースが国内、かつ前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上、かつ前走の条件がGI以外だった馬」は2017年以降[0-1-1-33]なので、マルターズディオサ・カテドラルらは扱いに注意したいところです。

 あとは高齢馬が苦戦している点も要注意。「馬齢が6歳以上の馬」は2017年以降[0-0-0-30]とまったく上位に食い込めていません。カラテをはじめとする該当馬は評価を下げるべきだと思います。

 ちなみに「前走の出走頭数が今回より少ない頭数か今回と同じ頭数だった馬」も2017年以降[2-2-0-32]と安定感を欠いていました。

 これらの傾向から強調できるのは、アオイクレアトール・ファインルージュ・ホウオウアマゾンあたり。単勝で保険を掛けることもできる5レース目ですし、ファインルージュはしっかり押さえておきましょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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