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【フラワーC予想】勢力図拮抗の時期で光るマイル戦未経験の魅力

  • 2022年03月20日(日) 17時00分

オークス展望の視点も加えておきたい


 桜花賞に挑戦できる日程だが、近年は厳しいスケジュールを嫌う陣営が多い。2004年ダンスインザムード、2006年キストゥヘヴンが「フラワーC→桜花賞」連勝を決めたが、最近10年は「フラワーC→桜花賞」の日程で快走した馬はいない。

 だが、5月のオークスでは昨年のこのレース3着のユーバーレーベンがやがてオークス馬となった。2013年エバーブロッサム、2014年バウンスシャッセが、ともにフラワーC好走から、のちにオークス2着、3着。2005年のシーザリオは「フラワーC1着→桜花賞2着→オークス1着」となるなど、オークスとの結び付きは続いている。フラワーCの検討には、オークス展望の視点も加えておきたい。

 連続して1600mで好走してきたマイラー型と、1800m-2000m路線を歩んできた中-長距離タイプが、距離区分は別にして、勢力図のランキングが互角になる時期でもある。

 マイル戦には出走していないデインティハート(父エピファネイア)に魅力がある。

 前走はキャリアに勝るシンティレーション(父ロードカナロア)に大接戦でクビだけ差し負けたが、最後まで伸びて上がり35秒2は互角以上だった。

 この中間の動きは良く、最終追い切りの動きには余裕があった。エピファネイアの活躍産駒のパターン通り、サンデーサイレンスの「4×3」。母スペルバインドは、ディープインパクトの日本ダービー3着馬シックスセンスの半妹。注目の新進種牡馬シルバーステートは母といとこの関係になる。

 前走で大接戦だったシンティレーション、マイル路線を変えてきたあたりちょっと不安もあるが、好気配キープのスタニングローズが相手本線。伏兵キタサンシュガーの評価は難しいが、父キタサンブラックは最初人気薄だったが、3戦3勝でスプリングSを勝っている。産駒も遅咲きではなく、いきなりイクイノックスを送っている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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