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【高松宮記念予想】意外に走る、休み明け4・5戦目組

  • 2022年03月22日(火) 12時00分

馬券的に注目する価値がある続戦組


 競馬の世界には「叩き(休み明け)2戦目」を好む人が多いが、実際にデータを取ると叩き3戦目のほうが良いということもあるし、全体的にちょっと叩き2戦目信仰が強すぎるようにも思える。

 なにをもって休み明けとするかという問題もあるが、中11週(3カ月ぶりかそれ以上)を基準とすると、高松宮記念の叩き2戦目組は過去10年(以下同様)で[1-2-2-36]の複勝率12.2%。3番人気以内になるような馬は[1-2-1-4]とそれなりに来ているのだが、4番人気以下は[0-0-1-32]でほぼ全滅だ。

 叩き3戦目組は[0-0-1-14]でかなりの苦戦。休み明け初戦は[1-1-1-11]。馬券に絡んだ馬は1・1・2番人気で、叩き2戦目組と同様に「人気馬のみ買える」という状況になっている。

 じゃあ誰が走っているんだという話になるが、ここまでに出て来ていないグループということだから叩き4〜5戦目組ということになる。[4-4-4-27]で複勝率30.8%。出走全馬の複勝率が16.8%だから相当に高い。この中から穴も出ていて、回収率は単複ともに141%だ。

 叩き6戦目以降組は[4-3-2-56]で複勝率13.8%だから複勝率は高くないが、馬券に絡んだ絶対数は多い。ただここも人気馬が数字を支えている形で、1〜3番人気馬が[4-2-0-4]。穴馬を狙い撃ちするのは簡単ではない。

 馬券的に注目する価値があるのは続戦していて上がり目が無いように見える叩き4戦目以上、特に4〜5戦目組。今年の登録馬だとサンライズオネストやシャインガーネットが該当する。軸にするかはともかく、買い目に入れてよいだけの近況でもある2頭だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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