【日経賞予想】前走は度外視タイトルホルダー、鞍上への期待高まる
父、弟に続き勝利を掴みとれるか
4歳になったタイトルホルダー(父ドゥラメンテ)が始動する。
菊花賞を圧勝して出走した有馬記念2500mは、パンサラッサが飛ばし、レース全体は「1分12秒0-(6秒3)-1分13秒7」=2分32秒0という前傾バランス。離れた2番手追走となったタイトルホルダーは、若い3歳の挑戦者の立場。3コーナーからパンサラッサを捕まえに出て4コーナー先頭の形は、数字のバランス以上にきつかった。
それでも崩れたわけではなく、自身の時計は2分32秒5。過去10年、この年の2分32秒0を含め、これ以上の速い時計で決着した有馬記念は5回しかない。失速したわけではなかった。
横山和生騎手は今回が2度目の騎乗で、パンサラッサのような逃げタイプはいない。自分のリズムでスパートできるだろう。横山和生騎手は昨年、JRAで自己最高の79勝を記録してリーディング10位。今年も先週まで11位(19勝)。横山典弘、和生、武史親子は3人ともにベスト20に入っている。2020年の日経賞の勝利騎手は横山典弘、昨2021年は横山武史。ならば今年は…の記録がかかっている。
相手の筆頭にディバインフォース(父ワークフォース)。英ダービー、凱旋門賞を制して輸入された種牡馬ワークフォース(その父キングズベスト)は、日本向きのスピード能力もう一歩だったため、5年間の供用でアイルランドに逆輸出されている。JRAの重賞勝ち馬は2021年のステイヤーズSを制したこの馬だけ。
ただ、目下のディバインフォースのデキはいい。母の半弟になるルックトゥワイス(父ステイゴールド)は、2019年の目黒記念2500mを2分28秒2のJRAレコードで勝っている。ディバインフォースの活躍には牝系ファミリーの影響力も少なからずあるはずで、ステイヤーズSに続く快走を期待したい。
ラストドラフト(父ノヴェリスト)、ヒートオンビート(父キングカメハメハ)兄弟では、目下の勢いはヒートオンビートだが、評価落ちのラストドラフトも中山のこの距離ならまだ見限れない。