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【福島牝馬S予想】大駆け後でも評価を下げるのは危険

  • 2022年04月22日(金) 18時00分

福島牝馬Sと強く結びつくのは中山牝馬S


 福島牝馬Sと強く結びつくのは、同じ右回り1800mの「中山牝馬S」。過去10年の福島牝馬Sで馬券に関係した30頭中、半数以上の17頭の前走が中山牝馬S(ハンデ戦)だった。今年の中山牝馬Sを制したのは、15番人気のクリノプレミアム。

 2着も12番人気のアブレイズ。福島牝馬Sと結びつくだろうか。アブレイズは56キロから別定54キロになる。これは有利なので今回は人気になる。

 一方、53キロで逆転勝ちしたクリノプレミアムは、「53→54」キロ。前回が超人気薄だったので、今回も人気にはなりにくい。たまたまの印象もあり、中山牝馬Sで人気だったルビーカサブランカ(6着)が1キロ減になるので、1キロ増の伏兵クリノプレミアムは分が悪い。

 ところが、最近10年の中山牝馬Sを「1、2」着に好走した馬が、次走で福島牝馬S(2021年は新潟なので除外)に出走すると、【3-3-0-1】の好成績を残している。

 連対した6頭は、前走と同じ負担重量だった馬が1頭。ほかの5頭は別定戦で「1-2」キロ重くなった馬だった。少々の負担重量の増加より、現在の状態の良さ、コース適性が重要であることを伝える。同じ右回りの1800mである。

 引き続き好調のクリノプレミアム(父オルフェーヴル)は、ステイゴールド系の父だけでなく、母方も平坦に近いコース歓迎タイプ。新潟で3勝クラスを快勝し、2勝クラスを圧勝した1800m1分47秒4は、今回の福島コースだった。大駆け後でも評価を下げるのは危険だ。

 中山牝馬S2着のアブレイズ(父キズナ)も、父方だけでなく、牝系ファミリーもローカルコースが合う公算大。新潟で行われた昨年のこのレースは、上がり最速の33秒5で0秒2差の6着。福島の方が合うだろう。

 素直に買うならアブレイズだが、オッズに開きがあるようなら、前走はまぐれではないはずのクリノプレミアムから入る手がある。

 アブレイズ本線。ルビーカサブランカ、スライリー(父オルフェーヴル)、サトノダムゼルを相手候補にしたい。

 東京の「オアシスS」の穴馬はマテンロウスパーク。全4勝中の3勝が左回り。初ブリンカー装着で通算【2-3-2-5】の横山典弘騎手とのコンビ。

 母アルシッペは、カジノドライヴ(2009年のフェブラリーS2着)とイトコになる米ダート巧者のファミリー。初距離1600mだからこそ怖い。ダート2戦目のマイラプソディ(藤田菜七子騎手)も、ここで大変身があって不思議ない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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