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【オークス予想】別路線組の買いパターンに合うのは

  • 2022年05月17日(火) 12時00分

中心とはなるが、桜花賞組で埋まるとは限らない


 オークスで中心になるのは桜花賞組。桜花賞が阪神の新コースで行われるようになった2007年以降の15年間で[11-7-7-94]と馬券に絡んだ馬の半分以上を占めているので桜花賞組を無視した馬券は成り立たない。

 ただ、1〜3着のすべてが前走桜花賞組で埋まるとは限らない。15年間のうち、桜花賞組がワンツーしたのは5回のみ。そのうち1〜3着独占は3回。そう考えるとヒモには何頭か別路線組を入れておく必要がある。

 2007年以降、オークスの前走で桜花賞以外のレースに出ていた馬は[5-7-8-128]。そのうち前走で4着以下だった馬は[0-0-2-39]。収得賞金を持っていても前走で好走できていない馬は厳しい。

 前走時点で人気になっていなかったような馬も厳しい。前走1〜3番人気だった馬がオークスで[5-5-5-67]で複回収率118%。それに対して前走4番人気以下は[0-2-3-66]で複回収率28%。前走4番人気以下・3着以内でも複勝率9.1%、複回収率39%だから狙いたいグループではない。

 別路線組は本番で桜花賞組に主戦騎手を取られているケースもあるので、乗り替わり有無でも傾向が出ている。前走と同じ騎手だったケースは[5-4-6-68]で回収率は単73%・複104%。乗り替わりになっていたケースは[0-3-2-60]で複38%。やはり継続騎乗組のほうが好走している。

 前走桜花賞以外で3番人気以内・3着以内・オークスで継続騎乗をすべて満たす馬は過去10年で[5-3-3-27]。複勝率28.9%はこれでも桜花賞掲示板組に及ばないが、人気薄好走馬が多いので回収率は単159%・複186%と高い。昨年は該当馬が1、3着、2019年は1、2着だった。

 今年は登録馬のうち「前走桜花賞以外で3番人気以内かつ3着以内」が2頭しかおらず、継続騎乗予定なのは川田騎手のアートハウスだけ。1頭だけに着地するコラムはなるべく避けているのだが、こうしてみるとそれなりのシルシは回さざるをえないようだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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