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故障していないKYダービー馬が2冠目に出走せず

  • 2022年05月18日(水) 12時00分

約40年ぶりの事態に注目されるKYオークス馬の参戦


 北米3歳3冠第2戦のG1プリークネスS(d9.5F)が、今週土曜日(21日)にメリーランド州のピムリコ競馬場で行われる。

 3冠初戦のG1ケンタッキーダービー(d10F)を制したリッチストライク(牡3、父キーンアイス)の陣営が、プリークネスS回避を表明したのは、12日(木曜日)のことだった。

 現地オッズで81.8倍という、レース史上2番目となる大穴でケンタッキーダービーを制した翌日、同馬は管理するエリック・リード調教師がレキシントンに持つマーキュリー・エクワイン・センターに移動。レース後の馬の状態を確認していたリード師が、馬主のリック・ドウソン氏と協議の末、「前走からの回復を図るには、充分な時間を与える必要がある。プリークネスSは回避し、6月11日のG1ベルモントS(d12F)を目標とする」ことを決めたものだ。

 現地メディアは、ケンタッキーダービー後に故障を発症した勝ち馬がプリークネスSを回避した例は少なからずあるが、故障をしていないケンタッキーダービー馬が2冠目に出走しないのは、1985年のスペンドアバック以来になると報道している。

 そういうわけで、プリークネスSでケンタッキーダービー出走組を代表するのは、2着馬エピセンター(牡3、父ノットディスタイム)ということになった。

 スティーヴ・アスムッセンが管理する同馬は、2歳時3戦2勝の成績を残した後、重賞初挑戦となった今季初戦のG3ルコントS(d8.5F)では2着に惜敗。しかしその後、G2リズンスターS(d9F)、G1ルイジアナダービー(d9.5F)を連勝。

 ケンタッキーダービーではオッズ5.1倍の1番人気に推されることになった。道中8番手で競馬をしたエピセンターは、直線入り口で先頭に立つと、一旦後続を2馬身リード。ゴール寸前で勝ち馬の出し抜けを食らって3/4馬身差の2着に敗れたが、実質的に一番強い競馬をしたのはこの馬という評価を得ている。

 ケンタッキーダービー後もチャーチルダウンズで調整されていた同馬は、17日にピムリコに移動している。

 ケンタッキーダービー上位組ではこの他、前半15番手追走から4着に追い込んだシンプリフィケーション(牡3、父ノットディスタイム)も、プリークネスSに駒を進めてくる。

 別路線組で最大の注目は、ケンタッキーダービーの前日にチャーチルダウンズで行われたG1ケンタッキーオークス(d9F)を制した、牝馬のシークレットオース(牝3、父アロゲイト)だ。

 86歳のD・ウェイン・ルーカスが管理する同馬は、2歳10月にデビュー。2歳時4戦2勝の成績を挙げた後、今季初戦のLRマーサワシントンS(d8.5F)、続くG3ハニービーS(d8.5F)をいずれも楽勝。その後、G1アーカンソーダービー(d9F)で牡馬と対戦して3着に敗れたが、牝馬同士の対戦に戻ったG1ケンタッキーオークスでは、3-4コーナー中間で先頭に立つ積極的な競馬で快勝している。

 エピセンター同様、ケンタッキーオークス後もチャーチルダウンズで調整されていたシークレットオースは、11日に管理するルーカス師のゴーサインが出て、2度目の牡馬挑戦が決定した。

 プリークネスSは、1903年のフロカーラインを皮切りに、2020年のスイススカイダイヴァーまで、牝馬の勝ち馬が6頭生まれている。同馬が果たして7頭目の快挙を達成できるかどうか、大きな注目点と言えよう。

 別路線組でもう1頭、人気を集めそうなのがアーリーヴォーティング(牡3、父ガンランナー)だ。

 チャド・ブラウン厩舎から、2歳12月にデビュー。アケダクトのメイドン(d8F)を制しデビュー勝ちを飾ると、3歳初戦となったアケダクトのG3ウイザーズS(d8.5F)を4.1/2馬身差で制し重賞初制覇。続いて出走した、同じくアケダクトのG1ウッドメモリアルS(d9F)では、モードニゴル(牡3、父アンクルモー)のクビ差2着に敗れ、連勝が止まっていた。その後、G1ケンタッキーダービーを回避し、ここに照準を絞って調整されている。

 小回りのピムリコ向きの先行力があるのが魅力で、展開面でもカギもこの馬が握ることになりそうである。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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