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【日本ダービー予想】皐月賞上位組は東京競馬場経験あり!注目馬の調教を徹底解説!

  • 2022年05月25日(水) 18時00分

調教タイプの傾向が最重要ポイントに…


 さあ、今週は日本ダービー。重賞を勝っていても抽選になる出走枠は、まさに18頭の精鋭といった感じ。なかでも皐月賞の上位組が人気になると思いますが、舞台が東京に替わって、どうなるか。と思いましたが、皐月賞の5着以内はすべて東京競馬場の経験あり。個人的にはこれが大きなポイントになると思っています。

 ただ、日本ダービーは調教タイプとして大きな傾向があります。今年はこれを最重要視すべきだろうと考えているので、そうなると、皐月賞上位から少しアレンジしたような印の打ち方になるかな、と思っているので、このあたりはウマい馬券で結論を出して、結果に結びつけるようにしたいと思います。

【葵S/オタルエバー】

 前走NHKマイルCはマイルという距離もあったと思いますが、最終追い切りが坂路で4F目13.2秒。これが4F52.1秒と、この馬らしくない全体時計での内容ですから、状態に関してもひと息だったのかも知れません。

 それを思えば、今回の最終追い切りは坂路で4F目12.9秒。4Fは51.5秒と自己ベストに0.1秒差と迫るスピード。実際の映像を見て、ゴール前の余力がどれだけ残っていたかというところは確認すべき点ではありますが、少なくとも距離短縮でこの時計なら前走のようなことはないと思います。

【目黒記念/シルヴァーソニック】

 天皇賞春では落馬しましたが、さほど影響はなかったようで、中3週のここへ向けて、調教量としてはしっかりとこなしています。1週前追い切りのCWでは6F時計が85.8秒と遅くなりましたが、併せ馬を行っており、負荷としては強めだったと思います。

 そして、最終追い切りもCWで併せ馬。相手は3歳未勝利でしたが、これを追走して、ゴール前では手応え余裕で同入。CWでの併せ馬では遅れることもよくある馬だけに、動き自体はかなりしっかりしています。

調教Gメン研究所

動き自体はかなりしっかりしているシルヴァーソニック(写真奥、5月25日撮影)


【日本ダービー/ドウデュース】

 皐月賞はハイペースを想定するような位置取りでのレース。結果的にはそこまでペースが速くなったわけではありませんし、届かずの3着でしたが、決して悲観するような内容ではなかったと思います。そのダメージが残ることだけが心配でしたが、そんなことも全くなく、レース後も順調に追い切りを開始しています。

 1週前追い切りがCWで併せ馬をしっかりと先着して、最終追い切りはDPで単走。前半からゆったりと運んで、ゴール前はきっちりスピードに乗せていました。時計は速くありませんが、これがこの馬のスタイルだと思いますし、レース当日に落ち着いて走るためにはこの程度の負荷がベストにも思えます。

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順調に追い切りをこなしているドウデュース(5月25日撮影)


【日本ダービー/キラーアビリティ】

 ホープフルS以来の皐月賞でしたが、気になったのは着順よりも馬体重。いくら中山競馬場までの輸送があったとはいえ、増減なしというのは仕上がっていたというよりも、成長が乏しかったのかなと思ってしまいます。

 そこから中5週。リフレッシュ放牧も挟んだ今回ですが、調教量としては、このローテでは一般的な本数をこなしました。ただ、週中の追い切りに関しては少しずつ物足りなさが残るところもあり、大げさな表現をしてしまうと、皐月賞の時にスムーズでなかった部分がまだ引きずられているのかなと。やっぱりホープフルSの1週前追い切りが素晴らしい動きだっただけに、そこと比較すると、という気はします。

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ホープフルSの1週前追い切りと比べると物足りなさが残るキラーアビリティ(写真左、5月25日撮影)


【日本ダービー/マテンロウオリオン】

 NHKマイルCから中2週。前走はデビュー以来初めて、最終追い切りを坂路で行いましたが、その結果は2着。坂路だからこの結果だったかどうかは別として、シンザン記念とNZTという重賞で好走した時はCWでの最終追いだったことを思えば、今回はCWに戻してくるんだろうなという部分はありました。

 その通り、最終追い切りはCW。横山典弘騎手が跨っていましたが、気分よく走らせる形で時計は6F81.0秒。ラストも11.4秒としっかり伸びており、中2週でもきっちりと負荷をかけてきたという内容。もともとレース間隔を詰めて結果を出してきた馬ですから、そのあたりは疲れよりも、といった感じはします。

調教Gメン研究所

好走パターンのCWでの最終追い切りを行ったマテンロウオリオン(5月25日撮影)


◆次走要注意

・5/22 オークス【パーソナルハイ】(11人/16着)

 レース直前の放馬はありましたが、担当者の方にお話を伺うと、それが原因で入れ込んだということはなかったようです。敗因は距離かも知れませんが、そもそも坂路オンリーの調教内容というのも調教適性として厳しかったはず。舞台が替われば、重賞でも通用する器であることは間違いありません。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切り坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝1200m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが坂路馬場で3F目以降が12.9秒以下

 開幕当初からマイナーチェンジした調教適性ですが、5月21日のメルボルンTも5月22日の3歳未勝利も◎◎の該当馬が1着。いずれも人気薄の勝利でしたから、調教適性で高配当を狙うことができる条件といってもよいかも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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