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【安田記念予想】ルメール騎手の妙味度からわかる「大多数の行動傾向」を逆手に取る方法/第83回

  • 2022年06月04日(土) 12時00分
グランアレグリアの引退以降、次の主役争いが繰り広げられる古馬マイル路線。実績上位のシュネルマイスター、4連勝で重賞を制したイルーシヴパンサーとソウルラッシュ、4歳牝馬の実力派ファインルージュとソングライン、NHKマイルCのリベンジに燃える3歳馬セリフォスなど、どの馬が勝っても不思議ではないメンバー構成となっています。妙味の観点から見た場合、軸に相応しいのはどの馬なのでしょうか!?
(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)

海外遠征帰りのシュネルマイスターの評価は?


編集K3(以下、K3) 先週のイクイノックスは惜しかったですね。差し切れるかと思ったんですけど、届きませんでした。

 でも、2番人気だったのは意外でしたね。やはり大外枠が嫌われたんでしょうか。

K3 大外枠は多くの人がマイナスに捉えるので、過小評価されるという話でしたもんね。

 ただ、今年のGIはさすがに大外枠が走りすぎですけどね(笑)。

K3 さて、今週は安田記念ですが、ドバイ遠征帰りのシュネルマイスターが1番人気になりそうです。ドバイターフではパンサラッサが1着(同着)、ヴァンドギャルドが3着に好走するなかで8着に負けたわけですけど、それでも人気は不動なんですね。

 国内では一度も崩れていないので、好走するのが当たり前だと思われているんでしょうね。

K3 それって過剰人気しやすいってことですよね?

 はい。サラブレッドは機械じゃないですからね。馬券的には、凡走歴がない馬に対して「毎回好走するもんだ」と思う大多数の行動傾向を逆手に取ったほうがいいです。

K3 しかも、安田記念はモーリスやアーモンドアイでさえ海外遠征後に負けていますからね。

 参考までに、海外遠征で4着以下に負けた馬が国内GIを使ってきたときの成績を紹介しておきましょう(1986年以降)。67頭のうち勝ち切ったのは2009年ヴィクトリアマイルのウオッカだけです。1〜3番人気に推されるような馬に関しては、2、3着がそれなりにありますけどね。

K3 それだけ海外で負けた後に立て直すのは難しいということですね。

 そうだと思います。

K3 やっぱり安田記念の鍵はシュネルマイスターの取捨ですよねぇ。恒例の妙味度解説も今回はシュネルマイスターに乗るルメール騎手にしませんか? 先週もちょっと話が出ましたし。

 わかりました。では、電子書籍『中央競馬 妙味度名鑑 2022』のルメール騎手のページを見てください。

儲かる軸馬

K3 今年度版で初めて「全体」の妙味度が100を割ったんですよね。

 過去5年の単年の妙味度を出すとわかるんですけど、年々妙味度が下がっていっているんです。

2017年 103.2
2018年 103.1
2019年 100.0
2020年 98.4
2021年 96.1

K3 ルメール騎手がすごすぎて、みんな逆らえなくなっていったんでしょうね(笑)。

 でも、みんなが買い始めるとおいしくなくなるので、この行動傾向を逆手に取って「今のうちに逆張りに切り替えましょう」ということなんです。

K3 実際に、今年の国内重賞はオークスしか勝っていませんからね。あと、先週、卍さんは「ルメール騎手を重賞で積極的に狙うとしたら東京芝2400m、東京芝2500m、東京芝3400mぐらい」っておっしゃっていましたけど、オークスとダービーはキッチリ来ましたもんね。

 K3さんが狙っていた目黒記念のパラダイスリーフは1番人気で飛びましたけどね。

K3 あれはさすがに過剰人気でした。予想8番人気くらいだったのに、1番人気になりましたから。

 「ルメール騎手を買うのは慎重に」という良い例だったかもしれませんね。

K3 では、シュネルマイスターの妙味度がどうなるのか気になるので、予想に移りましょう。

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卍

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2007-2009年の3年間で、28億7000万円の馬券を購入し、払戻金30億1000万円を得たことで大阪国税局に告発され、単純無申告の罪で起訴された、俗にいう“外れ馬券裁判”の当事者。2004年に、高回収率を期待できる馬を抽出する独自の指数“卍指数”をもとに、パソコンで自動購入を行う錬金システムを構築。その後、2ちゃんねるの競馬板で豪快な馬券を当て続け、伝説となっていた。

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