【ジューンS】巻き返し期すベテランと、展望を広げたい若い馬の戦い
鞍上も驚くような内容でオープンに出世へ
3歳馬もいれば、8歳馬もいる3勝クラスのハンデ戦。日曜のエプソムCとトーンは似て、「春シーズンはもう一歩だったので、ここでなんとか…」のベテランと、「秋に向けて展望を広げておきたい」若いグループの対戦。
5歳馬だが、今年から芝の長距離戦に方向転換して、目下「1着、3着、3着」。それまでのダート戦【2-4-3-7】とは一変しているヴェラアズール(父エイシンフラッシュ)に期待したい。芝初挑戦の3走前の2600mは首を上げるなど決してスムーズな追走ではなかったが、直線、こじあけるように伸びて2分38秒4(稍重で上がり34秒8)の好時計勝ち。
芝2戦目の前々回の2500mは、直線で外に振られながら上がり最速の34秒0で伸び、勝ち馬と0秒4差。前回の2400mでは狙ったインが狭くなるシーンがありながら、再び上がり最速の33秒8を記録し、勝ち馬とは0秒1差の2分24秒4。
「阪神→中山→東京」。毎回コースを変えながらどんどん中身が濃くなっているから、芝で別馬のようにシャープになっての真価発揮は間違いない。
ファミリーには芝馬もダート巧者もいるが、父エイシンフラッシュの制したGI・2勝は、東京2400mの日本ダービー(超スローで同馬の上がりは32秒7)と、上がり33秒1で内から一気に伸びた東京2000mの天皇賞(秋)。
ヴェラアズールは、今回はもう芝4戦目、前走と同じ東京2400m。ハンデ56キロは定量の前回より1キロ減。ルメール騎手とはダート時代に3回出走しているが、ルメールが驚くような内容でオープンに出世のチャンスと思える。
流れが速くなるメンバーではないので、先行できるブレークアップと、テンカハルが相手本線。以下も、4歳レッドヴェロシティ、4歳プリュムドール、4歳スペシャルドラマ、3歳ポッドボレット。若いグループを選びたい。