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【ジューンS】巻き返し期すベテランと、展望を広げたい若い馬の戦い

  • 2022年06月10日(金) 18時00分

鞍上も驚くような内容でオープンに出世へ


 3歳馬もいれば、8歳馬もいる3勝クラスのハンデ戦。日曜のエプソムCとトーンは似て、「春シーズンはもう一歩だったので、ここでなんとか…」のベテランと、「秋に向けて展望を広げておきたい」若いグループの対戦。

 5歳馬だが、今年から芝の長距離戦に方向転換して、目下「1着、3着、3着」。それまでのダート戦【2-4-3-7】とは一変しているヴェラアズール(父エイシンフラッシュ)に期待したい。芝初挑戦の3走前の2600mは首を上げるなど決してスムーズな追走ではなかったが、直線、こじあけるように伸びて2分38秒4(稍重で上がり34秒8)の好時計勝ち。

 芝2戦目の前々回の2500mは、直線で外に振られながら上がり最速の34秒0で伸び、勝ち馬と0秒4差。前回の2400mでは狙ったインが狭くなるシーンがありながら、再び上がり最速の33秒8を記録し、勝ち馬とは0秒1差の2分24秒4。

「阪神→中山→東京」。毎回コースを変えながらどんどん中身が濃くなっているから、芝で別馬のようにシャープになっての真価発揮は間違いない。

 ファミリーには芝馬もダート巧者もいるが、父エイシンフラッシュの制したGI・2勝は、東京2400mの日本ダービー(超スローで同馬の上がりは32秒7)と、上がり33秒1で内から一気に伸びた東京2000mの天皇賞(秋)。

 ヴェラアズールは、今回はもう芝4戦目、前走と同じ東京2400m。ハンデ56キロは定量の前回より1キロ減。ルメール騎手とはダート時代に3回出走しているが、ルメールが驚くような内容でオープンに出世のチャンスと思える。

 流れが速くなるメンバーではないので、先行できるブレークアップと、テンカハルが相手本線。以下も、4歳レッドヴェロシティ、4歳プリュムドール、4歳スペシャルドラマ、3歳ポッドボレット。若いグループを選びたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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