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【マーメイドS予想】波乱が期待できるマーメイドS、どれを選ぶか?

  • 2022年06月14日(火) 12時00分

注目したい○番人気以下の前走○○組


 古牝馬のハンデ重賞には愛知杯、中山牝馬S、マーメイドS、ターコイズSがある。2012年以降全馬均等買いしたときの複勝回収率は愛知杯86%、中山牝馬S92%、ターコイズS89%(オープン特別時代を含む)でやはり高め。それに比べるとマーメイドSは80%でやや大人しめではある。

 ただマーメイドSは創設当初の別定戦時代(96〜05年)の全馬均等買い時回収率が単43%・複79%だったのに対し、ハンデ戦になった06年以降は単126%・複101%。10年より少し前まで含めるとやはり波乱傾向だ。ハンデ戦の16回で7番人気以下が馬券に絡まなかったのは2回だけ。7番人気以下が複数絡んだケースは8回ある。まともに人気サイドの馬券を買うのは馬鹿馬鹿しい。

 では、7番人気以下でどんな馬を買ったらよいか。以下は7番人気以下だった馬を前提とする。まず、前走オープン掲示板組は[1-1-0-9]。勝ったのは世代限定の白百合Sで2着していたソリッドプラチナムなのであまりあるパターンではない。2着は2010年のセラフィックロンプで前走は5着。この後記す6〜9着組に近い存在だ。

 その下の前走オープン6〜9着組は[1-3-1-12]の複勝率29.4%。前走オープン10着以下は[1-1-1-34]の複勝率8.1%だから、前走オープン組は前走6〜9着あたりの、大きすぎない負け方の馬を探すのがよいということになる。ただ前走からハンデが下がって激走するのではない。先述の[1-3-1-12]のうち斤量増組が[1-2-1-1]、その他は[0-1-0-11]。

 今年はアイコンテーラーとクラヴェル、マリアエレーナが前走オープン6〜9着で今回斤量増だが、7番人気以下の可能性があるのはアイコンテーラーぐらいだろうか。

 前走条件戦組は前走2勝クラスを勝ってきてここで7番人気以下という馬が[0-3-0-10]でそれなりに来ている。準オープンから来て7番人気以下は負け組にこそ注目で、前走3〜4着あたりが理想的。今回は該当馬が4頭いて、どれかを一本釣りするのは難しい。こちらから走るなら3連複フォーメーションの1列目に2頭置くような形で考えたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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