牝馬限定のハンデ重賞ということもあり、大万馬券が頻発するマーメイドSですが、今年は特に面白そうなメンバー構成になっています。前走重賞3着内どころかオープン特別3着内の馬もいないという状況で、ハンデキャッパーの方々も大変だったでしょう。しかし、こんなカオスなレースこそ妙味度の出番です。ディープインパクトの妙味度解説を交えながら紐解いていきましょう。
(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)
ディープインパクト時代の終焉?
編集K3(以下、K3) 先週の函館SSはナムラクレアに完敗でした。
卍 「50キロは反則レベル?」というタイトルでしたが、まさにそんな勝ち方でしたね。
K3 そうだとしても、妙味度が低い人気馬から買うわけにはいきませんからねぇ。
卍 その考え方でいいと思いますよ。
K3 今週はマーメイドSでお願いしたいんですが、いかにも荒れそうなメンバー構成で面白そうです。
卍 予想オッズだとソフトフルートが1番人気ですが、近4走で馬券に絡んでいないんですね。こういう着順は卍指数的には悪くないんですけど、これで予想1番人気というのはなぜなんでしょう?
K3 金鯱賞は展開が向きませんでしたし、都大路Sは直線で不利がありましたから巻き返しのチャンスはありそうです。ただ、ハンデも54キロでそこまで恵まれたわけじゃありませんし、最終的な1番人気は他の馬になるかもしれませんね。
卍 いつも妙味度解説は予想1番人気の馬に関するものでしたが、どうしますか?
K3 では、ディープインパクトにしましょう。マーメイドSに産駒が3頭出走しますし、実はまだ取り上げたことがなかったので。
卍 わかりました。電子書籍『中央競馬 妙味度名鑑 2022』のディープインパクトのページを見ながら解説しましょう。
特徴をまとめるとこうなります。
・芝は正当に評価されている
・ダートは狙えない
・札幌が得意で函館が苦手
・下級条件は疑い、OP(重賞含む)で狙う
・年齢が上がるほど妙味度が下がる
K3 ついに「全体」の妙味度が100を切って、「逆らえない種牡馬」から「むやみに飛びついてはいけない種牡馬」に変わったんですね。
卍 たぶんこの傾向は止まらないと思います。もともと2歳戦、3歳戦で数字を上げていたので、ラストクロップとなる2歳馬が数頭しかいないとなると、数字は下がります。
K3 数字は下がってもディープブランドは健在なので、そこにギャップが生まれるというわけですね。でも、ディープ産駒って芝重賞だと消しづらいんですよねぇ。
卍 それも大種牡馬ゆえの錯覚かもしれません。ディープ産駒は芝重賞の出走数が他の種牡馬の何倍もあるので、当然1〜3着数も多いんです。でも、勝率や複勝率がズバ抜けているかというとそうでもありません。
K3 ディープよりも狙える種牡馬がいるのでそっちを狙ったほうがいい、ということですね?
卍 そうです。
K3 では、マーメイドSの予想をお願いします。
卍 予想1〜5番人気の総合妙味度はこのようになっています。