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【宝塚記念予想】素晴らしいメンバーが揃った一戦! 注目馬の追い切りを徹底解説!!

  • 2022年06月22日(水) 18時00分

阪神芝2200mで狙いたい調教適性は…


 いよいよ、今週はJRAの上半期GI締めくくり、宝塚記念。素晴らしいメンバーが揃った一戦になると思います。25日の雨の予報が出ている兵庫県ですが、26日は曇り。馬場に関しては良か稍重程度なのかなと思います。

 ただ、雨が降ってレースを行えば、それなりに影響が出るはず。走破時計こそ速い阪神芝ですが、馬の着地から蹴り上げに注目すると、土のようなものが飛んでいます。25日の雨次第ではありますが、決して時計の速い決着にはならないというのが、現時点での私の想定です。

【宝塚記念/ディープボンド】

 前走天皇賞春は、もうお釣りのない、目一杯の仕上げだろうと思っていましたが、この中間の様子を見ていると、全くそんなことはありません。むしろ、前走よりも良くなったんじゃないかと思えるのが1週前追い切りのCWでの併せ馬でした。

 最終追い切りの前にも運動の段階で気持ちを乗せていく調整。そのおかげで、CWへ入場して、一歩目の雰囲気が凄くいい感じに思えました。単走ではありましたが、いい雰囲気でCWを駆け抜けていましたし、このタフさはこの時期のこのレースには最適だと思います。

調教Gメン研究所

いい雰囲気でCWを駆け抜けたディープボンド(6月22日撮影)


【宝塚記念/デアリングタクト】

 約1年ぶりだった前走は馬体面においても、走法面においても、いかにも久しぶり。自分の感じた、好調時とは違うスタイルだったということは、戦前のニュースやコラムでもお伝えしました。それと比較すれば、馬体は全く違ってきましたし、1週前追い切りのCWでのフットワークはストライドが伸びて、以前の走りが戻ってきた印象です。

 ただ、今回気になるのは気持ちの前向きさ。普通キャンターの坂路での調教もCWでの追い切りもかなりスピードに乗って動くようになっています。だからこそ、体や走法が以前を取り戻してきているのかも知れませんが、実戦に行った時にマイナスにならないか心配。このあたりは最終追い切りの動きを映像で確認して、どういう印にするか決定したいと思います。

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以前の走りが戻ってきた印象のデアリングタクト(6月21日撮影)


【宝塚記念/パンサラッサ】

 逃げにこだわった近5走は海外のレースも含めて4勝。惨敗した有馬記念は距離が2500mですから、距離に関しては今回の2200mがプラスになることはないと思いますが、戦法を確立したことが今の成績に繋がっているのは間違いありません。

 気になる海外帰りの現状ですが、1週前追い切りのCWでの動きは抜群。最終追い切りは時計のみの確認ですが、坂路で4F51.7秒で2Fが23.8秒。これだけ動けていれば、体調が悪いということはないでしょうし、あとはこの条件がどうかという部分に尽きます。

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海外帰りもしっかり動けているパンサラッサ(6月21日撮影)


【宝塚記念/アリーヴォ】

 前走大阪杯は最終追い切りが坂路で4F51.3秒をマークして、自己ベストを更新。中5週のレース間隔でも勢いが素晴らしいという状態だったと思いますが、コーナー4つの芝2000mなら、GIでも通用する能力があるというのも間違いないと思います。

 今回は距離が1F延長になりますが、それよりも気になるのはレース間隔。中11週ですが、CWでの追い切りは1週前の1本だけ。これが素晴らしい動きだったし、併せ馬で先着は2走前、前走と同じですから、動ける状態にあることは間違いありません。ただ、レース間隔が違うだけに、中身という部分で前走くらい走ることができるかどうかという点においては過信禁物といった感じがします。

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動ける状態にあることは間違いないアリーヴォ(6月21日撮影)


【宝塚記念/ポタジェ】

 金鯱賞4着から中2週の前走。坂路で2本、最終追い切りは4F56.4秒と遅い時計でしたが、これでしっかりと結果を出した形。追い切りで強い負荷は必要ない、そんなタイプだと判断してよいと思います。

 ただ、これはレース間隔が詰まっている時のこと。久しぶりの毎日王冠が1週前追い切りはCWで併せ馬を先着していたように、レース間隔があいていれば、それなりの負荷をかけて、しっかり動けることが好走できる状態と判断してよいタイプだと思います。そういった意味では1週前追いのCWでの併せ馬は物足りない印象。最終追い切りが軽いのは決して気になりませんが、やはり1週前ですね。

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大阪杯からのレースとなるポタジェ(6月8日撮影)


◆次走要注意

・6/19 ユニコーンS【リメイク】(1人/6着)

 レース当日のパドックは落ち着き十分。東京競馬場はすでに経験していましたし、好走時の状態にあったことは間違いありません。それでも最後に伸び負けしているあたり、距離は1400m以下がベストなのでしょう。

[メモ登録用コメント] [ダ1400m以下]最終追い坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝2200m>
◎最終追い切りが右回りトラックウッドチップ馬場でラスト1F最速ラップ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で2F25.0秒以下

 ◎の2つの調教適性はレースペースや馬場状態によって変わってくると思っていただいてよいでしょう。良馬場ならハイペースだったとしてもトラックWがやや優勢かも、という印象。ただ、雨の影響が残る馬場なら坂路も、ということであれば、やっぱり全体的な調教タイプとして併用系統が有利かも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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