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【七夕賞・プロキオンS予想】雨の影響次第でビッグな配当も!? 注目馬の追い切りを徹底解説!!

  • 2022年07月06日(水) 18時00分

昨年は大波乱のプロキオンSの調教適性は…


 先週からスタートした福島、小倉。同じ開幕週でも結構、時計を要する福島と、とんでもなく速い小倉で全く違います。今週の重賞は七夕賞とプロキオンSですから、福島が芝で小倉がダート。これに週中の雨がどこまで影響するかということで、少々悩むことになりそうですが、だからこそ的中した時の配当もビッグになるわけで、ここはうまく仕留めたいと思います。

【七夕賞/ヒートオンビート】

 宝塚記念に出走していれば、ということで、さすがにここのメンバーでは人気を集める存在。ハンデは天皇賞春が評価されて57キロと、中山金杯から増量した形ですが、トップハンデではないということを考えれば、陣営にとって決して酷な斤量というわけでもなさそうです。

 通常の最終追い切りはDコースの芝馬場もしくはポリトラック馬場ですが、今回は先週までの調整過程も考慮されて、友道康夫厩舎へ転厩してからは初めての最終追い坂路。ただ、松田国英厩舎時代には3勝Cを勝った時の最終追いが坂路でした。ほとんど馬体重の増減なく安定した結果を残しているので、今回の追い切りの評価については、レース当日の馬体重もひとつの目安となりそうです。

調教Gメン研究所

当日の馬体重もひとつの目安となるヒートオンビート(6月29日撮影)


【七夕賞/モズナガレボシ】

 新潟大賞典は非常に惜しい競馬でしたが、前走は勝ち馬からの着差は0.8秒だったとはいえ、16着と大きな着順。この違いは距離もあったと思いますから、重賞を勝ったこの距離、この季節という部分では注目されて当然でしょう。

 最終追い切り、坂路での時計が2F24.8秒、1F12.6秒という部分だけを見ると、前走よりも数段良くなったイメージが湧いてくるんですが、これらの2F、1F時計をマークしたチャレンジCや日経新春杯で結果が出ていないところをどう考えるか。正直、調教では評価を下しにくいタイプだけに、今回もお茶を濁すような評価になってしまうかも知れません。

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数段良くなったイメージが湧くモズナガレボシだが…(6月28日撮影)


【プロキオンS/ラーゴム】

 ダート2戦目となった前走が58キロを背負いながら勝利。これがダート1700mでの結果ですから、56キロの今回は1番人気に支持されたとしてもおかしくない状況。ただ、レース間隔があいているだけに、その仕上がりが気になると思われる方もいるでしょう。

 調教内容に関しては、週中がCW、週末が坂路という基本的なスタイル。その動きは常に良く見えますし、特に最終追い切りのバーデンヴァイラーに先行した動きはゴール前が本当に余裕たっぷりでした。あれで6F81.9秒、1F11.3秒はスピードの持続力を示すものでしかないと思いますし、あとは前走よりも数段強くなる今回のメンバーで前走と同じように先行できるかどうか、このあたりだと思います。

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余裕たっぷりの追い切りを見せたラーゴム(7月6日撮影)


【プロキオンS/サンライズウルス】

 デビューから8戦して7戦でメンバー最速上がりをマーク。特に前走は東京ダート1600mでしたが、先行してのメンバー最速。ブリンカーを着用するようになってからは、本当に安定した走りを見せることができています。

 中8週の今回ですが、順調に追い切りを消化。特に1週前の金曜日追い切り、最終追い切りがいずれもCWというのは前走と同じ。前走時も金曜追いでは併せ馬に遅れており、このあたりは全く問題ありません。むしろ、最終追いが3頭併せの真ん中ですごく楽に動いたのは印象的。テン乗りとなる横山典弘騎手が2週続けて騎乗したことで、最終追いが動いたという流れもいい感じがします。

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3頭併せの真ん中で最終追い切りを行ったサンライズウルス(7月6日撮影)


【プロキオンS/ユニコーンライオン】

 蹄が悪くなる影響があり、長期休養となりましたが、netkeiba.comの予想オッズはかなり人気していたので、ちょっとびっくり。このあたりは鳴尾記念で重賞を制して、宝塚記念で2着した実績が評価されているのでしょう。

 気になる仕上がりですが、坂路での追い切りを入念に積み重ねており、1週前追い切りでは、自己ベストを0.1秒ではありますが更新する4F50.7秒。もともと坂路での追い切りが中心で結果を出しているので、CWでの追い切りがないことについては気にすることはないでしょう。ただ、実績がないダートでこのメンバーが相手。ここに関しては、正直厳しいところがあるような気がします。

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ユニコーンライオンはダートでどうか(6月28日撮影)


◆次走要注意

・7/3 2歳新馬【コパノハンプトン】(8人/7着)

 1番枠ということもあり、気分よく逃げるレースになりましたが、レースのラップが上がったところでついていくのが一杯。バテているわけではなく、スピードに対応できていないという感じでした。血統的にはダートなのかな、という部分がありながらの本命でしたが、このレース結果を見て、間違いなくダートという感じがします。

[メモ登録用コメント] [ダート]最終追い切りが併せ先着なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉芝ダート1700m>
◎最終追い切りが栗東坂路で2F目13.5秒以下、3F目以降12.9秒以下のラップ
◎最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で3F目以降12.5秒以下
○最終追い切りがCWでラスト1F最速ラップ
○最終追い切りがCW(6F追い)でラスト2F持続ラップ

 先週のレース結果を参考に調教適性を見直しました。良馬場でも雨馬場でもスピードの持続力が重要なレースになりやすい。そんな印象です。トラックがベターな調教適性として出てきたのもそんな理由があります。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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