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【七夕賞予想】近年荒れ傾向にあるハンデGIII

  • 2022年07月08日(金) 18時00分

意外にオッズがつく人気馬に注意


 七夕賞は中距離のハンデGIIIの中では近年荒れているほうに入るのでなにか穴目から入りたいところだが、穴となると良いことづくめの馬はそういないので難しい。逆に、人気サイドの馬が意外にオッズをつけることもあるので、そちらのパターンにも注意したい。我々は事前にシルシを決めなければならないが、皆さんは直前まで買い目を変えられる。

 ヒートオンビートは天皇賞春4着だからここでは格上、それでいて57キロだから人気になるのは分かる。レース後いろいろあったので状態面を心配する人もいるだろうが、それより問題は2000mと流れ。中山金杯で3着しているが当時も1番人気、かつ展開も向いていた。

 アンティシペイトは勝ってきての参戦。重賞では3戦大敗だが、ここならハンデを加味しても能力的に足りる気もする。外めの枠で、捲りという選択肢があるぶん展開への対応幅も広がりそう。

 ヒュミドールの大阪杯はさすがに度外視してよいだろう。福島記念2着だけでなく小倉記念の2着もあり、ローカルのハンデGIIIに合ったタイプ。よほど前残りの展開にならなければある程度以上差し届いてくるはずだ。

 モズナガレボシは前々走を考えれば馬券圏内に届いてもよいのだが、ハンデ重賞を使い続けていて斤量据え置きの馬は一般的に期待値というか後から振り返ったときの回収率が低い。今回もある程度人気になりそうなので、馬というよりオッズのほうが問題だ。

 レッドジェネシスは世代限定のGIIを勝ち負けしていたことを考えると通用してほしいのだが、大敗を続けた影響とGII勝ちで持ちハンデが重い点が気になる。福島芝2000mという条件もやや窮屈に感じる。

 ヴァンケドミンゴ、ショウナンバルディあたりが狙いどころではないだろうか。近況を理屈で解釈してしまうと買いづらいのだが、ハンデGIIIはそういう馬がひょっこり好走する条件でもある。来たらもちろんいいし、来なくても諦められるくらいのオッズになる馬を買うことが重要だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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