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【中京記念予想】例年の傾向は参考にできない重賞のひとつ

  • 2022年07月22日(金) 18時00分

個体の評価で予想するしかない


 京都改修の影響を大きく受けた重賞のひとつが中京記念。例年の傾向は参考にできないので、個体の評価で予想するしかない。

 人気になるのはファルコニアだろうか。安定味に優れた馬で、位置取りのセンスも光る。今回は外枠を引いてしまったが、そこは川田騎手がカバーしてくれるだろう。川田騎手と福永騎手はこのコースでの成績がすごいことになっており、川田騎手は今年[2-3-1-2]。過去3年で見ても回収率を伴って好成績となっている。

 ミスニューヨークは牝馬重賞に出走することが多いが、昨年の中京記念で4着もしており、牡馬相手の戦いにも一定のメドはたっている。今回は内枠を引いたので前半から取れる位置を取っていくのか、それとも末脚と捌きにかけるのか、デムーロ騎手の判断次第で結果が変わってきそうだ。

 カイザーミノルは距離が課題となる。歓迎の距離ではないが内枠とコーナー4つを生かせればこなせる可能性はあるし、このくらいの相手関係なら地力も十分通用する。

 ヴァリアメンテは米子Sで6着だったが、今回はクラス慣れとハンデ54キロである程度の前進が可能。2歳戦の成績が貢献している面もあるが、ドゥラメンテ産駒のコース成績も良いし岩田望来騎手も同様だ。

 ダブルシャープはレースによる成績のムラがあるだけでなく位置取りも違うのでなんともつかみどころがない。今回は枠を考えるとある程度積極的な位置取りだろうか。2走連続での馬券圏内を期待しやすいタイプではないが、小倉との相性もあり無視はできない存在だ。

 カデナはハンデが重い=格上タイプで本来そこは評価すべきなのだが、近走に占める好走の数があまりに少ない。脚質的にも展開に注文はつくタイプで、買う場合も軸というよりはヒモ、押さえ程度が妥当かと思う。

 シャーレイポピーは昇級後2戦がいまひとつだが、このメンバーなら通用してもおかしくない。前述したように福永騎手のコース相性が良いので、その点にも期待できる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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