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【アイビスSD・関越S予想】過去3年の人気薄好走3頭にある共通点とは? 注目馬の追い切りを徹底解説!!

  • 2022年07月27日(水) 18時00分

2場開催によって未勝利戦は出走が厳しくなる


 今週から2週、新潟と札幌の2場開催。これに伴って、出走が厳しくなるのは、間違いなく未勝利戦でしょう。3歳未勝利終了のタイムリミットが迫っている上、着順かレース間隔(節)の優先順位がないと出走できないでしょう。しかもこの開催で6着以下になってしまうと、もう未勝利への出走は難しい、そんな差し迫った状況になります。

 となれば、順当に前走着順の良い馬が好走して、馬券も平穏、と思いがちですが、ちなみに昨年の3回新潟初日に行われたダート1200m、ダート1800mとも、3着以内に単勝10番人気以下が絡んで3連複で万馬券。いや〜、未勝利の馬券も相当難しいですね。

 もちろん、アイビスSDも難しいレースだと思うんですが、過去3年の人気薄好走3頭にはある共通点。しかし、今年これに該当しそうな馬は特別登録段階で出走順位が下位。出走してくれれば、これを重視するつもりなんですが、どうでしょうね。

【アイビスSD/オヌシナニモノ】

 初めての直線競馬となった韋駄天Sで狙いましたが、スタートが思ったよりも押さないといけない状況で位置取りは先行グループより後ろ。その割には脚がたまったという感じもなく、勝ち馬から0.4秒差の7着とはいえ、数字ほど好走した感じがないというのが個人的な印象です。

 ただ、1週前追い切り、今村聖奈騎手が跨った動きは非常に手の合いそうな軽快な動き。あのくらいの素軽い感じでスタートからダッシュをつけることができるなら、前目のポジションで運ぶことができそうですし、それが叶うかどうかが大きなポイントになるような気がします。

調教Gメン研究所

軽快な動きで素軽い感じをみせたオヌシナニモノ(7月26日撮影)


【アイビスSD/ヴェントヴォーチェ】

 前走は函館SSということで、最終追い切りは函館W。1週前追い切りは輸送もあって、栗東坂路で4F54.3秒で単走でしたから、春雷Sで1着となった時に比べると軽いこの内容がひょっとしたら、良い結果とならなかった理由かも知れません。

 そういった意味では、今回は栗坂でしっかりと併せ馬を消化しましたし、後半2Fが24.4秒で11.8秒。併せた相手が脱落していくようなゴール前を平然と駆け上がってくる力強さ、このパワーが本馬の良さでもあり、過去に直線競馬を勝った実績にも表れているんだと思います。最終追い切りは動きこそ見ていませんが、時計は2F24.1秒で1F11.9秒。まず数字だけ見た段階でかなり高い評価をしたいところですね。

調教Gメン研究所

数字だけ見るとかなり高い評価をしたいヴェントヴォーチェ(7月26日撮影)


【アイビスSD/ロードベイリーフ】

 ここ3走は週末追い切り、最終追い切りの2本で出走というパターンが続いていて、結果は13着、2着、6着。すごく判断の難しいところですが、サンライズSを勝った時はきっちり追い切り本数を消化していたんですから、2走前は決して追い切り内容がベストではなかったけど、直線競馬が向いての2着と思ってよいのかも知れません。

 今回は中3週で追い切り4本。1週前追い切りの動きはやや緩慢なところはありましたが、最終追い切りは坂路で2F24.9秒で1F12.3秒。数字だけを見ると、かなりしっかり動いたようですし、ここは軽視できないでしょうね。

調教Gメン研究所

動きはやや緩慢なところがあったがしっかり動いていたロードベイリーフ(7月26日撮影)


【関越S/イクスプロージョン】

 前走3勝Cを勝ってのOP出走ですが、1週前追い切りのCWでの併せ馬の動きが絶品。和田竜二騎手が跨っていたとはいえ、追われてしっかりと伸びていましたし、いかにも勝った勢いを感じます。レース間隔は熊野特別に似ていますが、この時も1週前追いはCWで併せ馬を先着しています。

 最終追い切りは坂路で4F58.1秒とかなり遅い時計になったようですが、きっちり4F目最速ラップは踏んでいます。前走の最終追いはCWでしたが、熊野特別は栗坂なので、そのあたりは問題なし。あとは今回のメンバーとやって、どれだけの走りをできるかといったところでしょう。

調教Gメン研究所

1週前追い切りの動きが絶品だったイクスプロージョン(7月27日撮影)


【関越S/ヤマニンサンパ】

 前走エプソムCは3ヶ月ぶりのレースで追い切りが5本。これがひとつの壁になったと思っているだけに、中6週となった今回はどのくらいの追い切り本数で仕上げてくるのか、ここに注目していました。

 すると、週中と週末にきれいに6本。1週前追い切りの坂路での併せ馬は遅れていますが、最終追い切りは坂路できれいな4F目最速ラップが踏めたように、終いはしっかりしているんだと思いますから、この調教内容であらためて走りの質を確かめたいところです。

◆次走要注意

・7/24 2歳新馬【ディオファントス】(1人/4着)

 追い切るごとに動きが良くなり、反応も良化していると思っていましたが、実戦では懸念していた差し遅れる結果に。とはいえ、メンバー最速上がりを使ったあたりに本来の能力の高さが表れていると思いますし、次は必ず変わってくるでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りがCWでラスト2F23秒以下なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝1000m>
◎週末追い切り以降に坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F52.9秒以下
○最終追い切りが坂路馬場で3F目以降12.9秒以下

 昨年のアイビスSDこそ、最終追い切りが坂路馬場の1着ではありませんでしたが、3回4回新潟開催に行われた9レースのうち、4レースの勝ち馬が坂路4F目最速ラップに該当。今年はアイビスSDでも坂路優勢と見ていますが。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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