印象的なデータ集計結果は格言となり、多くの人の目に触れるようになります。そして、格言が浸透してしまえばそれは常識となり、妙味はなくなるはずです。それにもかかわらず、「夏は牝馬」「夏は3歳馬」「新潟千直は外枠」など、昔からずっと廃れない格言もあります。今週の重賞は格言を信じるかどうかが明暗を分けそうです。
(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)
今年の3歳牝馬の驚くべき成績
編集K3(以下、K3) クイーンSは3歳馬のウォーターナビレラが1番人気に推されそうですね。
卍 桜花賞2着馬が52キロで出走するわけですからね。当然と言えば当然かもしれませんね。
K3 ただ、昨年の3歳牝馬は強いって言う人が結構いましたけど、今年の3歳牝馬が強いっていう声はあまり聞かないですよね。
卍 そうなんですか? データで見ると今年の3歳牝馬は悪くないどころか、かなり優秀な成績ですよ。以下は、6〜7月の3歳以上の芝レースにおける3歳牝馬の年度別成績です。
K3 すごいんですね。そう言われれば、先週の日曜は3歳牝馬が走りまくっていました。じゃあ、今年の3歳牝馬は強いんですか?
卍 それはわかりません(笑)。言えるのは、今年の3歳牝馬が過小評価されているということだけです。
K3 まぁ、実際に僕も4歳世代が強いという固定観念があったので、3歳世代はそんなに狙えないのかなって思っていました。
卍 3歳以上の重賞でも、3歳牝馬は今まで3回走ってすべて好走していますよ。函館スプリントSのナムラクレア(1番人気1着)、CBC賞のテイエムスパーダ(2番人気1着)、アネゴハダ(1番人気3着)。
K3 ふーん。じゃあ、ウォーターナビレラも普通に走っちゃうかもしれませんね。
卍 どうでしょう? そこを妙味度で見ていくのが今回の趣旨ですよね。妙味がなければ、ただの危険な人気馬なので。
K3 確かに。
卍 では、予想1〜5番人気の総合妙味度を見ていきましょう。